里山を代表する生き物

2021年2月4日生きもの

アカガエルの産卵場所を作る！

当たり前の生き物が希少に

こんにちは！きょうたです。
動物王国のような場所を作るべく、活動と発信をしています。
毎日365日こうやって活動報告や思ったことを記事にしています。
動物王国をふかぼり
2021年抱負

今日も今日とて竹林整備を行なっております。
before

after

どうですか？だいぶスッキリしましたよね？

一日50本以上の竹を分解したり倒したりして整備しています。
切った竹はもれなく竹炭に。

竹の一部はヤギを飼うための柵に利用しようとしています。
ただ、今回の主役は、哺乳類ではありません。

春を告げる里山の生き物

２月３日は立春です。もう、春なんですね。
今回紹介するのは、里山に春を告げる大切な生きもの。

この子です！

アカガエルです！

えぇ、がっかりしますよね。心中お察し申し上げます。
なんだ、なんの変哲も無いただのカエルじゃないかと。
思いますよね？
私も最初は思いました。

しかし、このアカガエルについて調べれば調べるほど、
これが里山再生に注目される生きものだと言うことがわかってきました。

ポイントを列記してみます。

昔は全国の里山に当たり前のように生息していたこのカエル。

成熟個体（カエルの状態）では夏でも乾燥しない森に住んでいて、
秋から冬にかけて水田など水辺にきて冬眠し、
２月のこの時期に一斉に出てきて産卵をします。

（日本自然保護協会ウェブサイトより画像引用）

つまり、森と田んぼがセットで残っていないと生きていけないカエルなんです。
森も少なく、あぜ道が整備され、冬は水を抜かれるような田んぼではダメです。

場所によっては絶滅危惧種に指定されているほどです。

昔は当たり前にみられた生き物が、姿を消しつつあるのです。
それは、ホタルのようなスター昆虫だけでなく、アカガエルのような
目立たない一般的な生き物にも迫ってきているということ。
SDGsとか国とか、責任を押し付けあってる暇はありません。
もう、待った無しの状況なのです。

類似種ではあるものの、全国に生息しているというのもポイントかもしれません。
「ここは絶滅してしまった」「うちにはまだいるよ！」
そんな情報交換が、まさにいま、全国で、行われているのです！

もちろん私は知りませんでした。

だから皆さんもこの機会に知ってください。切望。

産卵前線

先に書いたように、全国に生息し、暖かくなる時期に一斉に出てきて産卵をするので、
西から順に、まるで桜のように「アカガエル産卵前線」なるものがあるそうです。

アカガエル産卵前線プロジェクト（両生類保全資料研究室）

まだ他の生き物が少ない、この２月に産卵をするので比較的見つけやすいのもポイントでしょう。
まさか２月にカエルが出てきて産卵するなんて！想像もしませんでした。

まだザリガニやヤゴ、ヘビなどの天敵も、
競合となる他のカエルも冬眠中。ここをアカガエルは狙ったんでしょう。

梅はもう咲いていました。

この時期、夜から早朝に田んぼや水辺に行って、この声が聞こえたら翌朝卵塊がみられることでしょう。

いや、なんなら産卵もみてみたいですよね。。。夜か、早朝か。
多分天敵のサギが活動する前の時間にするんでしょうね。

このアカガエルの卵塊を探したり、カウントしたりする運動も全国でみられます。
くれぐれも、アカガエルの貴重な生息地を荒らさないようにだけ、お願いします。
アカガエルの卵探しに出かけよう！（日本自然保護協会）

竹林整備の理由

谷津田再生のために行う竹林整備ですが、竹は水をとても吸い上げる植物です。
だから成長も早いのだと思います。

竹林整備をすると、竹が吸い上げていた水が戻ってくるので湧水点が現れてきます。
そして、昔のため池、谷津田の水が戻ってくるんですね。
 古い竹や葉が沈んでいたのを除いて

ちょっと綺麗に。

森と隣接した水辺、水田。
こういうところがアカガエルの産卵場所になるんですね！

敢えて深いところと浅いところ、グラデーションを残しておきます。
草の深いところ、浅いところ、澄んだところ濁ったところ。
いろんな環境を残すことで多様性が生まれるんですね。

急に暖かい日が増えました。
調べたところによると雨の翌日がいいとのことですが。
Twitterで東京で産卵がみられたとの情報もありますから
今週中のどこかではみられるものと思います。

納屋に泊まって産卵観察しよう！