田んぼの生き物たち
田んぼの準備
水路を整備
動物王国のような場所を作るべく、活動と発信をしています。
毎日365日こうやって活動報告や思ったことを記事にしています。
動物王国をふかぼり
2021年抱負
そろそろ各地の田んぼも田植えに向けての準備が必要になってきます。
田んぼを繋ぐ水路にいい感じに塩ビパイプを埋めます。水路整備です。
これがうまくいかないと、田んぼに水が回らなかったりしますから。
鋤簾(ジョレン)なる道具でえっちらおっちら土と泥を運んでは埋め、均していきます。
まるで左官屋さんになったような気分です。つるっと仕上げられると嬉しい。
塩ビパイプの傾斜などを見つつ、土の高さを調整していきます。
ちなみに鋤簾は「スタッフの好きな農機具ランキング一位」です(きょうた調べ)
小さい頃の砂遊び、泥遊びの延長ですね!
この田んぼには先駆けて産卵したアカガエルに続いてヒキガエルが産卵に来ています。
ヒキガエルの卵は動物の腸のよう。大量にあってかなり気持ち悪い。
大量ということは、それだけ犠牲になる子が多い、ということです。
大きな体が印象的なヒキガエルですが、実は卵やオタマジャクシは最小。
カエルになりたての頃は数センチにしかならないのです。
たくさん産み、小さく生まれて大きく育つ。そういう戦略を取っているんですね。
海でいうところのマンボウと同じ。
両生類、爬虫類が苦手な人も多いかもしれませんが、こういう生き物が田んぼの生態系を支えているんですよね。
クックックックックというヒキガエルの鳴き声を録音しました。
後から聞き直したら鳥と飛行機の音が入ってちょっとうるさい。
水路整備をしていたらタイコウチも見られました。
パッと見、激レア種のタガメによく似ていますね。タガメと同じカメムシの仲間。
他の谷津田ではヒキガエルもタイコウチも見られません。
一つ一つの谷で個性があるんです。
複数の谷の田んぼを管理しないとわからないことです。
ここの谷津田は田んぼと耕作放棄地となっているアシの茂みがモザイク状になって存在しています。
おそらくこのバランスが多様な生態系を作り出しているのだと私は考えました。
効率を求めると、
「アシを刈って田んぼにしちゃいなyo!」
ってなりがちですが、多様な生き物のことを考えると、適度に残しておくことも大切。
そして彼らが稲につく害虫を食べてくれたりするものです。
「結果論でしょ?」
そう、意地悪をいう人もいらっしゃいます。そうなんです。
それくらい、私たち人間の人知の及ばないバランスが自然にはまだまだあるということです。
それを知らずにヒトが支配してコントロールできるはずがないとも言えますね。
まだまだ自然から教えてもらうことばかりです。