プラントハンティング 〜野生のアズキ編〜
野のものの魅力
野生のものは美味しい
今ある野菜や食べ物はもともと自然にあるものを人間が改良、養殖してきたものです。収量をあげ、効率をよくする一方、野性味溢れる「味」は置き去りにされがち。
キノコも野にあるものの方が美味しい。(毒キノコには要注意ですが)
先日、椎の実でキッフェルンを作って大変美味しかったです。
今回、狙うのは、野生の小豆。秋が深まる頃、有識者たちは野生のアズキを集めて、アンコやぜんざいを作って食べているとか!
絶対美味しいやつじゃないですか。
ヤブツルアズキ
ヤブツルアズキというのが正しい名前のようです。
日本では、本州、四国、九州に分布し、原野の草地に生育する。
時期になると黄色い花が咲き、収穫時期の今は、黒く熟した細長い鞘が目印。
あー、、なんかどっかで見たことのあるような、ないような。
そう、知らない人にとってはなんてことないその辺の雑草かもしれません。
知る人ぞ知る、荒地の宝石
↑では「原野の草地」ってなんかどこにでもありそうな感じで書かれていますが、もう少し詳しく調べると休耕田の畔や水路の脇など、ちょっと水分が多いところに生えてるようです。
セイダカアワダチソウ、センダングサ、クズなんかが一緒に生えてるらしい。
誰も気に留めない雑草が生えてる場所なんてネットにも出てないですよね。
ところが、です。千葉県野田市のホームページにはわざわざその分布が出されているんです!
有力情報!というか、これはもうほぼ確じゃないですか?同じ県内でもちょっと遠いですが足を伸ばして行ってみました!
・・・無いんですねぇ〜
ホームページにはこうあります。
どの自生地も外来種が目立ちます。また今後、農薬や防草処理などの些細なできごとがきっかけで姿を消す可能性があります
むむむむ!
プラントハンティングの道は険しい。
それから探すこと数日・・・
荒地、草地を見つけては、小豆を探す日々。(完全に不審者です)
ついに野生の小豆発見
茨城県某所で野生の小豆を発見しました!見つけちゃえばほんとになんてこと無い雑草っぽい感じ。たった一株だけ、ひっそりと生えていたのです。
この葉の形。三枚揃ったひし形の葉。覚えました。
植物あるあるだと思いますが、一度本物をみると見分けるのが容易になりますね。
すでにタネがこぼれてしまった鞘も多くあり、アンコやぜんざいが作れるような量は取れませんでした。来年に期待です。もっと増えて欲しいですね!
気になる環境の変化
近くの橋から見た川
橋の両サイドでビフォー&アフターになってます。護岸工事が始まってしまって、いい感じの藪がすっかりなくなってしまっています・・・昨年はここで釣りをした思い出が、、、
アズキどころか、って感じがします。鳥も虫も生き物も住む場所がなくなって行く、、、
とてもショックでした。なんとかならんのか。
おまけ
アズキを探して藪を探しまくるので、アズキ以外の草にも目がいくようになりました。
アズキと同じく三枚のひし形葉が目にとまります。
アズキと同じマメ科の植物、ヤブマメ。一応、小さいけど食べられるらしい。
似たようなマメ科の植物、ツルマメも探したい。味噌が作れるらしい。
ヤマイモからムカゴを採取。塩茹でで美味。
カラスウリの群生
ヒヨドリジョウゴ (ソラニンを含んでる。有毒)
クコの実(美容、老化、眼精疲労に効果があるらしい。薬膳にも)
足元に目を向けるといろんな発見がありますね!自分の中で地味に雑草MAPが出来上がっています。