ダイビングの心得 体験記
ダイビングライセンスを取得するにあたって
ダイビングはメンタルが大事
前回の記事に続いて、私が今回初めてダイビングを行った体験をお伝えします。
ダイビングには「学科講習」とウェットスーツなどの機材を身につけて行う「実習」があります。学科は一旦置いておいて、実習を行った時の話です。
機材の使い方、身につけ方を一通り教わって、いざ、海に。
関東だったら、プールでやるところも多いと思いますが、ここは沖縄。
ビーチ(浅瀬)で行います。胸くらいの水深まできて、
いざ、潜ってみると、、、
・ダイビングでは口からだけで呼吸をします。
・水中に入るので耳が塞がれた感じがします。
大げさにいうと五感のうちの二つ(嗅覚・聴覚)が奪われる感じがするんです。
これ、初めてだとものすごい閉塞感があります。
閉所恐怖症の方、慣れるまでちょっと厳しいです。
あくまでも初心者が受ける印象ですよ。
この日、阿波連ビーチはあいにくの雨。
浅瀬の方が波の影響を大きく受けるんですよね。
波をザブザブかぶって、慣れない口呼吸で潮水飲んじゃったり、ウェットスーツの浮力と背中の機材の重さとのバランスもうまく取れず、立ち上がれなくなり・・・
パニックです。
ちょ、ちょ、、、ちょっと待って、、、汗
溺れかけます。
これで、急に、海、波、水に対しての恐怖感がグワっと湧いてきてしまったんです。
うわ、これ、一歩間違えたら、死ぬぞ?
大げさかもしれませんが、実際にその通りです。
その通りなんですけど、ここで、焦ったりパニックになってはいけません。
万が一のことが起きても、焦ったりパニックになることは絶対にいけません。それは死に直結します。
これが、わかっていてもなかなか難しい。そりゃあそうです。死ぬかもしれないってなった時に冷静でいられますか?でも、ダイビングではそれが求められます。
だから、ダイビングはメンタルが大事なんです。
正直、ライセンス取得を諦めかけました。
だめかもしれない・・・
「ちょっと、一旦、戻っていいですか・・・」
インストラクターに言って、実習を一旦止めて、砂浜に上がりました。
私、小さい頃、スイミングスクールに通っていて、泳ぎはそこそこ得意な方なんです。
なんならゴーグル付けて素潜りで5mくらいだったら割と簡単に潜れます。
にも関わらず、足が付くところ(水深1.5m)でやった初日の実習でこの有様です。
ウェットスーツを着るとそれだけで浮力があり、機材を背負ってのバランスが身一つの水泳とは全く違います。また、水泳は基本、顔を出して鼻呼吸ですし、素潜りは息を止めますが、ダイビングではタンクからの口呼吸を続けなければなりません。
泳ぎ、水泳のスキルとは全く別物です。
砂浜に上がって15分。
心を落ち着けて、
「大丈夫。大丈夫」
自分に言い聞かせ、勇気を振り絞って、再度、海に挑戦しました。
その場はそれで乗り切れましたが、
その後も、何度か謂れもない不安感、閉塞感に襲われることが度々ありました。
(わ、なんか怖くなってきた、ちょっと待って、引き返したい!一旦ボートに戻らせて!)
しかし、急浮上は減圧症になるリスクもあり、かなり危険です。できないと思うとさらに追い詰められた感が出ちゃいます。
焦りは禁物です。パニックはダメ。
もう一度言います。ダイビングはメンタルが大事なんです。
落ち着いて。落ち着いて、大丈夫。呼吸は確保できてる。深呼吸、深呼吸。。。
ほら、見て!かわいい熱帯魚や綺麗なサンゴがいっぱいだよ!
そうやって自分で気持ちを落ち着かせていました。(生きものたち、ありがとう)
今後も水や死、自然に対しての恐怖は完全にはなくならないと思います。
でもそれが、ある意味大切だと思っています。
自然・命との向き合い方、自分との向き合い方、そういうところも、ダイビングでは見直せるものになっています。
私は、ダイビングに対しての見方がだいぶ変わりました。
海の中で綺麗な景色を見れてサイコー!たのしー!ってだけのものではないということ。
取得してよかったと思いました。