フィールドに出よう!

国づくり, 植物

いざ、鹿嶋の谷津田へ

谷津田とは

こんにちは!きょうたです。
動物王国のような場所を作りたいと日々活動しています。
動物王国をふかぼり

みなさんは谷津田(やつだ)って聞いたことありますか?
斜面林に囲まれた台地(盆地)状の田んぼのことをいいます。

いろんなかたが「やつだ、やつだ」いうので
そういう地名だと思っていたら、地形の呼称だったんですね!

今回は鹿嶋にある谷津田の再生プロジェクトに同行させていただきました。
正確にはそのプロジェクトを始動できるかどうかを含めての視察です。

 

実際に行った場所の地図と航空写真↓

地理の時間で習った「等高線」の地図。間隔が狭いほど急斜面ということ。
衛星写真をみると、森を縫うように展開されている谷間を埋めるように
広がる田んぼが見られます。

実際に現地に行ってみると・・・素晴らしい風景が広がっていました。



谷間っていうのがわかりやすいですね。

電柱や電線などの人工物が見当たらない。
青空と森と田畑に鳥と風の声が響きます。

お天気にも恵まれ、パッと見ただけでも多様な生物層が期待できます。

稲作が終わり、耕作したあとの畑。
草が生えてきて緑の絨毯になっていました。

セイダカアワダチソウがボウボウに生えた耕作放棄地。

ここが田んぼに復活できるかな?

水が豊富

谷津田を囲む森からはこんこんと水が湧き出ています。
水量が豊富!地下水なのでこの時期はちょっと暖かい。
10度くらい。

やっぱり、「水」って大事なんですよね。改めて。
写真で撮るのは難しいですが、
メダカ、ドジョウ、カワニナなどをみることができます。


そう、餌となるカワニナがいるということは・・・
季節には当たり前のようにホタルが見られるそうです!

今から6月が楽しみ。
谷津田の端にある「あずまや」をカフェにする計画です。

イノシシ台頭

開けた田んぼの中には現れませんが、
森に面するところにはイノシシの被害が多い。

谷津田の最奥の田んぼはイノシシに荒らされまくり。


ドロドロのボコボコ。

ミミズとか草の根を食べているようです。

ところどころに罠と電気柵が。

畑の畔の一部にヒガンバナが植えてありました。
ヒガンバナ(毒草)があるとイノシシが避けてる?らしい。
藁にもすがる思いですが、やってみると面白いかもしれません。

もちろん出るのはイノシシだけではありません。

タヌキの足跡

こちらはアライグマの足跡

来年は狩猟免許を取りたい。

植生

スダジイ

アカガシ

シイの実は落ちている数が少ない。
同じどんぐりのアカガシの実はツヤツヤぷっくりしていて美味しそうなのに

いっぱい落ちて余ってる。

これは実に含まれる苦味・えぐみ成分のタンニンの違いです。
シイの実はタンニンが少ない=美味しいのだ。人も食べられる。

同じどんぐりの木でもタンニンの量を変化させることで
貯蔵して埋めてもらう=新しい木の誕生を狙う
そういう戦略もあるようです。すごいですね。


紫の綺麗な花を咲かせていたのはアキノタムラソウ

赤みがかった綺麗な葉だけど触れるのはダメ!
ウルシ科のハゼの木。かぶれます。

実がたくさん付いています。ロウの材料になります。


オオイトトンボ

リョウメンシダ 葉が美しい

まとめ

フィールドに出よう。
調査に行かれた人たちは、みんなオタクでした。
歩きながら鳥の声を聞いただけで
「ウグイスがいっぱいいるわ」
「あ、カケスがないた」「シロハラもいるねぇ」
「アオジだ」「タヒバリだねぇ」
えー野鳥の会の皆さんですか?

植物についても同じ。

何げなく歩いて、
「天気のいい日の里山ハイキング」
も、悪くはないですが、動物のこと、植物のこと、自然のこと、
を知っていると、もっともっともっと面白くなると思います。

私も知りたい!と思いました。
でもこれは図鑑を眺めて得るものではありませんね。
今回の探索でスダジイとアカガシ、アキノタムラソウ(秋の田村草?)は覚えました。
(実際は田村ではなく「たむろ」=いっぱいいる、たむろする、がなまった説が有力)

足を運んで実物を見て回ると記憶への残り方が全然違いますね!
だから、フィールドに出よう!なんです。
これを繰り返し繰り返し、季節の移り変わりを感じていくんでしょうね。

国づくり, 植物

Posted by kyotako

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