ワクチンについて
ワクチンの重要性・必要性
子犬のワクチンコントロールとその必要性
先日、ヴォルガのワクチンに行ってきました。
犬飼いさんには当たり前のことかもしれませんが、
せっかくなので子犬のワクチンコントロールについておさらいです。
移行抗体
生まれてすぐの子犬は母犬の母乳(初乳・胎盤)を通じて移行抗体をもらいます。
様々なウィルスから守ってもらっているということです。
この母子抗体は早いと2ヶ月、遅くとも4ヶ月でなくなってしまいます。
ワクチンとは
コロナウィルスの影響で一般の人たちも
「菌とウィルス」の違いがある程度認知されたように思います。
菌はいわゆる原生生物。
細胞膜を持った単細胞の「いきもの」で、
抗生物質などの駆虫薬やアルコール等で「殺菌」できます。
一方、ウィルスは菌よりもずっと小さいもので、
自分で増殖することはできません。
感染した宿主の増える能力に便乗して増えて行きます。
なので、生きものなのかどうかも意見が分かれています。
ウィルスには一般的に抗生物質は効きません。
弱めたり、活性がなくなったウィルスを注射して
体に抗体を作らせるのがウィルスに対抗する方法です。
これをワクチンと言います。
いつ打つか
まだ母からの移行抗体がある時に、ワクチンを打ったとします。
すると、移行抗体が弱いウィルスをやっつけます。
でもこれでは自分で抗体を作ったことになりません。
移行抗体が弱まった頃にワクチンを接種しないと
効果を発揮しないということですね。
その時期が早い子だと生後2ヶ月、遅くとも4ヶ月ということです。
ペットショップやオークションなどで流通する犬猫たちは
生後56日で取引がされます。
多くの人、犬猫たちとの接触があるため、生後50日前後で、
予防の意味も含めて一度ワクチンを接種します。
ブリーダーのところにいる子たちは焦って早くワクチンを打つ必要はありません。
(今回のヴォルガのケース)ヴォルガは生後60日で1回目を接種しました。
そこから、だいたい、1ヶ月おきに3回打つのが通例です。
以上が子犬の混合ワクチンコントロールです。
その先は1年に1回打つことが推奨されています。
これと別に狂犬病ワクチンがあります。
狂犬病ワクチンは今回お話した混合ワクチンと違い、
狂犬病予防法という法律で接種と登録が義務付けられています。
先日、狂犬病に感染した男性が日本に来て亡くなりましたよね。
致死率100%の本当に恐ろしいウィルスです。
コロナウィルスで学びました。
自分だけの考えで自分さえ良ければというものではなく、
多くの人、犬を巻き込んでしまいます。
そのために法律で義務付けられているとも言えます。