いきものを知る本5選

ムツさん, 書評, 生きもの

ムツさんといきものの本

ムツゴロウさんと言えば

多くの人はムツゴロウさんといえば、いきもの、動物の人、と思います。
著書もやはり、いきものに関する内容が多く残されています。
私がいきものの面白さを知ったのは紛れもなくムツさんの本からです。

動物王国入国方法&入国試験過去問

動物王国で働きたい!と思う人は多かったかもしれませんが、
実際に仲間入りを果たせた人間はレアですね。
常時募集していたわけでもありませんでしたし、
必要なのはタイミングと運と縁、情熱しかないでしょう。

 

そんな動物王国の入国試験、気になりませんか?
今回、大サービスで動物王国の過去問を教えてあげますね!
みんなも動物王国に入りたいと思うなら勉強しておこう!

第一問目は
「ザリガニの絵をその中の構造までわかる限りで描きなさい」
というものでした。

お恥ずかしい話、今でも、まともに描けません・・・。
(絶対怒られるやつ)

ザリガニの神経とか血管は無色透明であり、おまけにすごくもろい。
(中略)
だが、ザリガニがうまくハサミを使う以上、脳から出た神経がハサミの筋肉まで分布し、命令を伝えているはずである。(「生きる」より抜粋)

生きる (ちくま文庫)

 

アメーバ

ムツさんが学生の時代、
研究材料として一番最初に選んだのは意外にも、アメーバだったんですね。

Keisotyo – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=38007176による

複雑な器官を備える高等な動物に比べて、
単細胞生物のアメーバならわかりやすいだろうという狙いがまんまと外れ、
逆にこのたった一つの細胞でできている生き物でも、
まだまだわかっていない事がたくさんあるんだと教えられます。

細胞が一つだけということは、脳も神経も複雑な回路も存在しません。
にもかかわらず、現代技術のAIやロボットを超える機能が備わっているのです。
ナノコンピューターや精密機械もメじゃありません。

・すぐ死ぬ
単細胞生物は非常に繊細でもろく、金属製のピンセットを付けるだけでも
その溶け出した金属イオンで溶けてしまう。扱いは細心の注意が必要。
・水道水はもってのほか
水槽で金魚や熱帯魚などを飼育している人はよくご存知だと思いますが、
私たちが普通に使っている水道水は塩素消毒がされており、
それを抜かないと大概の生物は弱るか死んでしまいます。
・自然界にはいたるところにいる
澱んだ水たまり、排水溝、ドブ川、沼の底・・・
およそ私たちが汚いと思うようなとこにもアメーバはいる。

私たちには未知の世界の、理解できない、自然界の綺麗さ、清潔さがある。

アメーバは肉食で他の単細胞生物を捕食して生きています。
タンパク質がいくら、ビタミンがいくら、といった
人工的な栄養素の積み上げだけでは
単細胞生物のアメーバ一つ、生かしておく事ができない事実。

薄い細胞膜で囲まれたゼリーをぐちゃぐちゃにしたような生き物。
膜の一部が広がっておよそ足とも思えない「足」がズリズリッと伸びて
それに合わせて中身のゼリーがぞろぞろぞろっと移動していく。

そんな生き物が、チョロチョロとせわしなく(アメーバの数倍の速さで)
動き回るゾウリムシやテトラヒメナをどうして「捕食」する事ができるのだろう・・・。

Barfooz at the English Wikipedia. – Originally uploaded to the English Wikipedia, where it was made by Barfooz., CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=172055による

アメーバはゾウリムシがあんまり好きじゃなくて、
テトラヒメナは大好物なんだって!←え?

驚かされることばかりです。

オススメ動物エッセイ

われら動物みな兄弟 (角川文庫 緑 319-2)

まだタイトルに「ムツゴロウ」が入っていないですね。
ムツさんが世に最初に出したエッセイ集(デビュー作)であり、
エッセイストクラブ賞を受賞した記念すべき一冊。

出てくる動物はカエル、ウサギ、サル、クラゲなど、
時代(1968年)を考えてもスター性のある動物ではありませんでした。
今でこそ、
マイナー生物にスポットを当てたものや
生き物の不思議をテーマにした本が多く出ていますが、
その先駆けとなったのは畑正憲だったと私は思います。

 

 

天然記念物の動物たち (角川文庫 緑)


最近、知り合いから
オオサンショウウオを捕まえた画像を見せていただきました。
その時に最初に思い出したのがこちらの本。
タイトルの通り出てくる動物は天然記念物の動物たちばかりです。
ムツさんは現場に赴いてそのエピソードをまたウィットに富んだ文章で書かれています。

その後細分化、再出版されたりして人気のシリーズとなりました。


ムツゴロウの動物巷談 (1973年)


「タンタンタヌキのキン○マは〜」って
誰から教わるでもないのにみんなが知ってる歌がありますよね。

実はこれには理由があるって知っていましたか?
そんな動物の雑学?がいっぱい入った一冊です。

ムツゴロウの獣医修業 (1973年)

今でこそ獣医さんは人気の職業ですが、
昔は牧場を回って牛、豚、馬などの大動物を相手にする仕事が大半の
重労働で、今ほど花形な職業ではなかったようです。
(今の獣医さんも大変なお仕事だとは思うのですが!)

内容の多くは、交配や排泄に関するような、
いわゆるシモネタ的エピソードが多くおさめられています。

これらの本を読んで生きもの好きが一人でも増えてくれたらいいなと
思っています。

 

ムツさん, 書評, 生きもの

Posted by kyotako

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