ご飯の話

犬猫, 生きもの

ご飯の話をする上で忘れられない犬

動物王国名物のショー

東京ムツゴロウ動物王国の石川百友坊エリアで
毎日開催されていた人気のショーが、ご飯の時間。

詳しくはこちらの本に書かれています。

この本にも書かれていますが、
「おいしいは嬉しい、嬉しいは生きる力」
なんですよね。それが基本。

食いしん坊犬種:ビーグル、パグ、ラブラドール

13頭の子犬を産んで百友坊を賑わせた肝っ玉母さん、
ラブラドールのタブは、ご飯を見せてわずか数秒で
よだれを垂らして見せて、観客を笑わせた。

バーニーズマウンテンドッグ

エレーン

ご飯の話をする上で忘れられない犬が一頭いるんです。
動物王国のHさんが担当していたバーニーズマウンテンドッグのエレーン。

桜の似合うとても美人な犬でした。

大きな体と美しい艶のある被毛と柄、包み込むような優しい性格。
今でも人気の大型犬種ですね。
連れているHさんの人柄もあってか、
もう見ているだけでほっこり優しい気持ちになれる、
それはそれは素晴らしい犬でした。

ところが、そのエレーンが病気になってしまいました。
バーニーズに多い、悪性のがん、確かリンパ腫だったと思います。

その日からぱったりとエレーンの食欲が止まってしまいました。
みるみる、痩せていくエレーン。。。

脱水が起きては困るから、と、毎日補液をするようになりました。
それを見て、なんで水分だけなんだろう?と。
全くご飯を食べなくて、痩せていくエレーン。

点滴として栄養を入れていけばいいんじゃん!!

そう、思ったんですね。
その答えは、こうでした。

そんなことをしたら、がんに栄養が行って
病気が余計に進行するだけだ。
血管から栄養を入れるのと、
口からご飯を食べるのでは全然違うんだよ。

頭をがーんと殴られたようなショックを受けました。
今まで何を勉強していたんだと。

食べるのと栄養補給は違う!

生き物の基本です

それくらい、「食べる」と「栄養補給」は
イコールではないんです。
ご飯を目の前にしたら、
唾液を始め、消化液がで初めて、ご飯を
受け入れる準備をします。早い子はわずか数秒。

よだれは外から見て、一番わかりやすいけど、
胃や腸など他の消化器官も同じように、
全身が「受け入れ準備」をしている。


食欲を刺激する匂い、鶏頭を嚙み砕く時の食感と音、
他の犬がガツガツ食べている音、様子。

多くの犬たちと食事をすると、
取られまい!と思うこともあってか、
みんな割とよく食べます。

「食べる」というのは5感全てを使って行われる行為で、
それがあって初めて体に対しての正しい反応が起きる。
必要なものは吸収して、要らないものは捨てる。

くれぐれも、車のガソリンなんかと一緒にしないこと。

学ばせてもらいました。

栄養バランス「も」大事だけど、まずは「美味しく食べること」

生きる基本ですね。

ムツさんの質問コーナー

手作りご飯あるある

もう一つ、ムツさんの質問コーナーであった出来事。
質問の内容はこうだ。

犬のご飯を手作りであげているのですが、
角切りニンジンやとうもろこしをあげると
うんちにまんま出てくることがよくあります。
これは与えても意味がないってことでしょうか


ふむふむ。確かに。

ムツさんのその答えは

バカものっ!

って感じでした。笑

「あのねぇ。よく聞きない」と。

生き物の体は穴の空いた
消化管のホースではない。
それを口に入れて、食道を通り、胃を刺激して、
腸の中を転がって、排出されるのです。
目に見えない表面の部分が消化されてるのもありますし、
それに絡まった老廃物を一緒に排出する役割もあります。
その間に様々な臓器が働く刺激にもなります。
出てきたものがあまり見栄えが
変わっていないかもしれないけど
食べて、排出されるというのは
本当に大切なことなんですよ。

ペットショップでのこと

ウェルカムミルク

そんな動物王国での経験を踏まえて。

今も継続しているかわかりませんが、
私がショップにいた時に励行したのが
「ウェルカムミルク」でした。

ブリーダーや養生施設から店舗にやってきた犬猫たちにまず、ミルクを与えること。

暑い日はちょっと冷たいのを、
寒い日はホットミルクを。
(もちろん犬猫用の粉ミルクですが)

車に揺られてお店に連れてこられて
不安でいっぱいなはずなんです。(時々元気な子もいますけど)

幼稚園の子が家に来たことを想像してみたらいい。
暑かったら、麦茶の一杯くらい、寒い日ならあったかいスープでも。
飲んだらほっとするじゃないですか。

実際、移動のストレスで体調を崩す子たちも少なからずいるんです。
そういうケアをしてあげることでリスクも減るし
絶対やるべきなんですけど、、、

私が担当を外れると、
「そんなのやっても意味がない」とか
「効率が悪くなる」などという考えが湧いてきて

止めてしまうことが多かったんですよね。

犬猫の心もちゃんとケアできるショップがあれば
差別化が図れると思います。

ちょっとご飯とはずれちゃったかもしれませんが、
食事と体と心は繋がってるよね!生き物だもの。というのが結論です!

犬猫, 生きもの

Posted by kyotako

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