ムツゴロウに近づこう!「食」編

ムツさん, 書評, 生きもの

ムツさんと「食」

ムツゴロウに近づこう!(シリーズ?)

前回ムツゴロウさんを深掘りする記事が好評だった
(と、勝手に判断した)ので、調子に乗ってまた続けます。

・ムツさんのことをより深く知る
・知らない人にムツゴロウという偉大な人間を知ってもらう
・自分たちも天才・鬼才ムツゴロウの存在に近づいていこう

という目的のもと、「ムツ愛」が溢れる内容となっております。
発信し続けることって大切ですね。

いきものが好きなんじゃなくてムツゴロウが好きなんじゃないの?と思えてきました。
無きにしも非ず。

今回はムツさんと食について著書と共に深掘りしていこうと思います。

世界中の食べ物

ムツゴロウの地球を食べる (文春文庫)

世界を巡って食べてきたものの話がいっぱい詰まったエッセイ集。
タレントさんがただただ食べて
「おいし〜!」って叫ぶだけの、
安っすい旅番組が多いのことにがっかりしませんか?
この本にはその食材の背景や文化、エピソードも凝縮されています。
造詣が深いムツさんだからこそ。

「郷に入っては郷に従え」と良く言われますが、
ムツさんは海外に行ったら現地の人が食べているものを
そのまま食べていたそうです。もちろんその飲み水も!


海外に行ったら食べ物は気をつけましょう!特に生水はダメですよ!

って言われますよね?

本人はそうすることで体内で抗体や免疫力を作っているんだとか。
自分はspecialだからとよく言ってました。

そんなんでお腹こわさないんですか?
って聞いたら

最初の数日はひどい下痢になったりするけど
一週間も我慢すれば不思議と慣れてくるものだ

とのこと。うん。やっぱりやばい人だ。

胃がん

ムツさんは自分のことをspecial(特別)というけれど、
胃腸が強くできているのかというと決してそうではありません。

正確な時期は不明ですがおそらく40代の頃、
胃がんの手術をしてそのほとんどを摘出しています。

全く寝ないで執筆し続けたり、
眠気を飛ばすためにインスタントコーヒーをそのまま食べて1瓶完食してしまったりと、
無理・無茶ばかりしていれば、そりゃー胃も悲鳴をあげますよね。
ムツゴロウの雑食日記 (文春文庫)

そんなぶっ飛んだエピソードが満載なのがこの本。
ガジの卵(有毒)を食べてもムツさんだけは平気だったという。

 

ムツさんはイタリアンローストを濃いブラックで飲むのが好きでした。今は知らんけど。

そういう知識は十分持ち合わせていたでしょうから、
ヤバい(癌)なという自覚はあったかと思います。
にもかかわらず、頑固で負けず嫌いで病院嫌い。

(病院に行くことは別に恥ずかしいことでも負けでもないと思うのですが)

文字通り、血を吐きながら執筆していて、
倒れて病院に担ぎ込まれるようなこともあったようです。
(よく今まで生きてこれてるな)

当時、無人島でヒグマと共同生活をしていたそうで、
手術、入院となるとそれが継続できなくなるからしたくなかったのだそう。

どんべえ物語〈1〉ヒグマと2人のイノシシ (1972年)

不慮の事故でヒグマが亡くなってしまい、ようやく手術を受けることになったとか。
無念ではあったけれども、そのおかげでムツさんは生きながらえたとも言える。

胃を切除するとダンピングをはじめ、様々な不具合が起きるそうですね。
胃切除後症候群

料理

ムツさんはその肥えた舌と抜群のセンスで料理もします。
東京の事務所では基本一人暮らしで、
自分で食材を買ってきては料理をしていたそうです。

ある食材に興味が湧くとそればっかり買ってきては
いろんな調味料を使い、いろんな調理法で試すのだとか。
当時私が聞いたときにはキャベツにハマってると言ってました。

もはや実験ですね。

ムツゴロウの自然を食べる (文春文庫)

北海道の大自然の恵がたっぷり詰まったエピソード。
素材もさることながら、その調理法も斬新!

印象に残っているのは
ベリーを甘く煮てバニラアイスと合わせて食べたデザート。
そもそもムツさんが台所に立って何かを作らせること自体が恐れ多くて、
「いやいや、ムツさん、いいですよそんな!」
という気持ちなのですが、本人がやりたいんですよね。
味もさることながら、
「どうだ!うまいだろ?」
というムツさんのドヤ顔も印象に深く残っています。

胸いっぱい、お腹いっぱい

そんなに頻繁ではなかったものの、
東京の事務所にいるムツさんのところに行く機会がありました。

仕事についてのお話も一応あるのですが、仕事とは関係なく
ムツさんの貴重な話をいっぱい聞くことができました。

一言も聞き漏らさないよう必死で聞いて
感動して、やっぱりムツさんすげぇ!と思うのです。

自分で言うのもなんですが、そうやって話を聞いている時は
目がキラッキラしてたと思うんですよね。胸がいっぱいになる感じ。

多分そうやって一生懸命聞こうとする若者(当時はまだ私も若者でした)
がいると話をするムツさんの方も波に乗ってくるというか、機嫌が良くなるというか。
そうなると血色も良くなって不安定な体調も良くなってくるらしい。

そして、運が良ければ、ご機嫌が良ければ、体調がよければ、

「この後、君たちは予定あるの?」
(おおっ?!こ、、これは?)
「じゃあ、なんか美味しいもの、食べにいこうよ、おれお腹すいちゃったよ」
(ヒャッハー!!!!)

本当は飛び上がって喜びたい気持ちを抑えながらも、
口元は無意識にニヤニヤと緩んでしまい、
大人の遠慮ができるような人生の厚みもまだ持ち合わせていないので、
監督にメシ連れていってもらう野球部員さながらに
「行きたいっす!自分もお腹すきましたっ!」
と正直な気持ちを言ったものです。

別に野球部でもなんでもなかったですけど。

世界を巡って食べ歩いたムツさんが行く、
「美味しいもの」
は、はっきり言って、絶品以外の何ものでもありません。

そしてここは世界中のものが集まる東京。

ハズレどころか、大当たりしかあろうはずがありません。

上海ガニ

最も印象に残っているのは、上海ガニ。
シンプルに老酒で蒸したものだったと思います。
その美味しさはこちらの本の一節に書かれています。

ムツゴロウのニッポン物語 (柏艪舎文芸シリーズ)

タイトルにこそ「食」の字は入っていませんが、
食にまつわる話もいっぱい収められています。

私がムツさんに連れて行ってもらった当時は
いきた上海ガニがそのまま調理されていました。

その数ヶ月後に、上海ガニは特定外来生物に指定され、
生きたままの日本への持ち込みが禁止されてしまいました。

生きたままの上海ガニは日本への持ち込みが禁止されています。

外来種が在来種の生態系を乱し、
悪影響を及ぼすことは十分理解していますが、
上海ガニはどうだろう?
在来種に悪影響を及ぼすまでに増えすぎてしまうだろうか。
そう思うのは単なるえこひいきでしょうか。
そんな悪い考えが起きてしまうくらい、本当に美味しい逸品でした。

いずれにしても、この時食べた上海ガニは
(少なくとも日本では)幻のものとなってしまいました。

以上、ムツさんと私と食についてのお話でした!

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Posted by kyotako

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