子猫の育て方

犬猫

子猫が生まれる時期

暖かくなり食料が増えるので

春は猫に限らず、様々な動物の繁殖の季節に入ります。
完全飼育下の動物であったとしても、
暖かくなって食料も増えてくる今の時期に
子を残すことが有利であることに違いはありません。

野良猫・外猫たちも出産・子育てシーズンを迎えています。

「野良猫を拾った」「近所の猫が子を産みました」

そんな話もよく耳にするようになります。
ショップにいた時もこの時期によく相談を受けていました

ので、子猫の成長と育て方を簡単にまとめて見ました。

「母猫がいるorいない」あるいは「母猫が飼い猫or外猫」
面倒を見る人が「犬や猫を飼っているor飼っていない」など、
状況によってベストな対応は変わってくるかと思います。

動物王国流は、ちょうど同時期に出産、育児の母犬母猫が大抵いるので
代理で面倒を見てもらう、という手法を取るかもしれません。


動物王国で保護されたマスター、小町の姉妹。
同時期に出産したパドメの子は「ドリル」1頭だけだった。
一緒に面倒見てもらうことに。

本来であれば生後2ヶ月過ぎまでは母猫が育てるはずなので
手元にそれよりも未熟な猫がいるということは何かしらの
「ワケあり」であることに間違いはありません。

保護する前に様子を見る

子猫を拾う前に、ちょっと待って!

すぐに危険が迫っているなら別ですが、
もしかすると親猫が近くにいる可能性もあります。
くどいようですが本来であれば2ヶ月過ぎまでは母猫が育てる期間です。
人が触れてしまうことによって完全に育児放棄されることもあるので
仔猫に触れる前に、一旦離れて様子をみて、
母猫が戻ってくる可能性を待つのも大切なことです。

産箱、巣穴のお引越しの最中である可能性も

下記に紹介するように、
生まれて間もない子猫を人の手で育てるのは容易なことではありません。
母猫に育ててもらうのがベスト。これを忘れてはいけません。

最初にやるべき=動物病院へ連れて行く

そんなことを言っては元も子もないかもしれませんが、
知り合いやショップに聞いたり相談する前に
まずは動物病院に連れて行くことをお勧めします。

おそらく動物病院もこの時期に
こういうことが起きることは当然想定されていると思いますから、
基本的な健康診断から駆虫まで
それなりの準備やアドバイスも頂けると思いますし、
かかりつけの動物病院を見つけるというのも
いきものを上手に育てる第一歩になります。

当然、有償になる覚悟で行ってくださいね。
気持ちだけでは生き物は救えません。

また、母猫が子猫を見捨てる場合、内臓疾患など致命的欠陥を
抱えているケースも無きにしも非ず、なので注意が必要です。

病院に連れていく際は、必ず、保温して行ってください!

一に保温、二に加温、三四がなくて、五に保温です!

子猫の平均体温は38度から39度です。
この体温をあの小さい体だけで維持していくのは相当なエネルギーです。
人の体温では低すぎます。タオルで包むだけでも足りない。
(複数頭同時ならまだマシ)

その子の体以外の熱源=加温をお勧めします。

ホットマットは便利ですが、通院など移動には不向き。

ヒトがちゃんと付いてみていられるのであれば
ペットボトルにお湯を入れてタオルで巻いて
湯たんぽを使うのが便利で効果的。
使い捨てカイロを使うのも良いと思います。

いずれも火傷には注意しましょう。

※ペット用の湯たんぽが売られていないのは
中のお湯が漏れて火傷をするなどの事故を保証できるような
安全性を確保した商品が作れないからなのです。

 

目が開いてない=2週間未満=2時間おきに哺乳排泄

個体差もありますが、だいたい生後10日から14日で目が開きます。
まだ耳や目が開いていないのであればそのくらいの日齢と言うことです。

出産後24時間以内に出る、免疫が含まれている特別な乳(初乳)を
もらって体の免疫が作られる時期。
陰部を舐めてもらってその刺激で排泄をします。

みゅーみゅー鳴いて、おっぱいを飲んで、ひたすら寝る。
イモムシ期、植物状態とか表現されます。

ただそれだけのことを繰り返すだけですが、
授乳・排泄は2時間おきくらい
寝ずの番か交代で面倒をみないといけません。
排泄は脱脂綿で刺激をするという方法もありますが、
それですら陰部を傷つけたりすることもあるので、
素手がいいと思います。

また、この頃にウィルスに感染するリスクも高くて
「目やに」や「鼻水」でカピカピになっているせいで
目が開きにくかったり、呼吸がうまくいかなくなっている
場合もあるので要注意。いわゆる、猫風邪と呼ばれるものです。

本来は初乳が必要

初乳用のミルクを与えるのがいいと思います。
通常の犬猫用ミルクは「生後3ヶ月過ぎから」とか書かれています。
母猫の初乳を超えるものはありませんが、
通常のミルクを使うよりは、マシかも。
合わせて細口の哺乳瓶もあるといいでしょう。

子猫は体力がなく、ミルクを口にしないとすぐ低血糖を起こします。
(どちらかと言うと猫よりも犬の方が低血糖になりやすいと思う)
そんな時はガムシロップとか練乳を舐めさせるのが良いでしょう。

え?子猫にそんなものをあげてもいいの?!と思われるかもしれませんが、
あくまでも緊急措置です。そうでもしなければ死んでしまいます。

体を冷やさないように温めて与えた方がいいでしょう。
温めた方が匂いも立って食欲も出ます。

母猫はこれを多い時には4頭から5頭を同時に面倒見るんですから
本当にすごいですよね。。。

最後に

もし、子猫を保護するのであれば、
最後まで、屋内で飼育する覚悟を持って臨んでください。
不妊虚勢をして再度放つTNRと呼ばれる方法もありますが、
それはその周囲にいる猫たち(コロニーと言います)の
7割以上を不妊虚勢しないと、
数を減らしていく効果は限りなくゼロに近くなるそうです。

やはり完全屋内飼育がベストです。

 

犬猫

Posted by kyotako

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