イギリスのテリア
- 1. イギリスのテリアまとめ
- 1.1. テリア=日本で言う柴犬
- 1.2. ウェストハイランドホワイトテリア
- 1.3. ウェルシュ・テリア
- 1.4. エアデールテリア
- 1.5. ケアーンテリア
- 1.6. ジャックラッセルテリア
- 1.7. シーリハム・テリア
- 1.8. スカイテリア
- 1.9. スコティッシュテリア
- 1.10. スタッフォードシャーブルテリア
- 1.11. スムースフォックステリア
- 1.12. ダンディディモントンテリア(Dandie Dinmont Terrier)
- 1.13. ノーフォークテリア
- 1.14. ノーリッチテリア
- 1.15. パーソンラッセルテリア
- 1.16. ブルテリア(ミニチュアブルテリア)
- 1.17. べトリントンテリア
- 1.18. ボーダーテリア
- 1.19. マンチェスターテリア(トイマンチェスターテリア)
- 1.20. ヨークシャーテリア
- 1.21. レークランドテリア
- 1.22. ワイアーフォックステリア(Wire Fox Terrier)
イギリスのテリアまとめ
テリア=日本で言う柴犬
この決して広いとは言えない国土にこれだけ多くのテリアがいるというのは
本当に驚くべきことだと思います。
イギリスはテリアの国と言ってもいい気がします。
日本の柴犬も地域、地方によって細かく分かれていたと言われていますから、
日本の柴犬=イギリスのテリアだったのだと思います。
美濃柴、山陰柴、信州柴、、、
今でも犬種として細々と残っているものもありますが
多くは今の「柴犬」に統一、淘汰されてしまいました。
イギリスは初めてケネルクラブが誕生した国でもありますし、
お国柄、歴史、文化の違いもまた日本との差が出た結果かもしれません。
ウェストハイランドホワイトテリア
19世紀 スコットランド ハイランド地方ポルタロック
やはり白は高貴の色なのかもしれない。
ポルタロックという地名の領主マルコム大佐が
後述のケアーンテリアやスコッチテリアの白毛タイプから作り上げた犬種。
ポルタロック・テリアとも呼ばれていました。
ウェルシュ・テリア
18世紀 北ウェールズ
どの犬種にも共通して言えることだけれども、
「それっぽい」犬はずっと以前から知られていたけれども、
犬種として登録されたのはそのずっと後、ということがしばしばある。
このウェルシュテリアも13世紀にはそれっぽい犬がいたのだけど
犬種として登録されたのが18世紀だったというだけ。
本当の起源は別にある。
エアデールテリア
19世紀 ヨークシャー州エア溪谷
テリアの中でも最大級の大きさであることも含め
テリアの王様とも言われている。すでに絶滅した
ブラックアンドタンテリア(後述のマンチェスターテリアのような姿?)
から作られたそうです。
ケアーンテリア
古代 スコットランド スカイ島
スコットランドでの最古の使役犬と言われる。
テリアをズラッと並べた中でも1位2位を争う古代犬。
おそらく、スコティッシュテリア、ダンディディモントンテリア、
スカイテリア、ウェスティなど様々な犬種が全部ごっちゃになって
いたのは容易に想像がつきます。スカイ島、行ってみたい。
ジャックラッセルテリア
19世紀 デヴォン州スインブリッジ
ジャックラッセル牧師が作った犬種。
牧師はデヴォン州スインブリッジにあるSt.ジェームス教会で
その人生のほとんどを過ごしたそうです。(行ってみたい)
様々なテリアの中でもなぜこの犬種の人気が高いのだろうか。
もちろん、魅力溢れる素晴らしい犬種ではあるのだけど、
こんなにテリア色の強い、お世辞にも飼いやすいとは言えない
犬種がここまで人気になるのは何か理由があるのかと考えてしまう。
白が基調なのは誤射を避けるためだそうです。
ショードッグにされるのを嫌い、イギリスのケネルクラブには
登録されていない。過去の姿を取り戻そうと作られたのが
後述のパーソンラッセルテリアと混同されてた時期も。
いろんな歴史がある犬種です。
シーリハム・テリア
19世紀 ウェールズ
歴史を見ると恐ろしい選別を行われた過去もあったそうです。
兄弟のなかで性格が分かれるのは生き物が生き残る戦略。
臆病な子や勇敢な子が出るのが当たり前かと思います。
平和な世の中に生まれてよかった。
スカイテリア
古代 スカイ島
様々なテリアの原種ともなっている犬種。
この犬種を知ってスカイ島を知りました。
一説には魔女と魔法の島と呼ばれているらしい。
ますます興味が湧いてきた。
スコティッシュテリア
19世紀 スカイ島
ケアンテリア、スカイテリアなどとともに
みんないっしょくたにされていたのでしょう。
生い立ちははっきりとはしません。
wikipediaにはもっとも詳しくその歴史が書かれています。
スタッフォードシャーブルテリア
19世紀 イングランド
ブルドッグと、
すでに絶滅したホワイトイングリッシュテリアなど
数種のテリアを掛け合わせて作られた。
ブルドッグの強靭な体と顎にテリアの俊敏性とスタミナを
合せ持つ犬種を作ろうとされたのがよくわかります。
今はブルバイティング(牛いじめ)ベアバイティング(熊いじめ)は
禁止されていますが、異種動物を闘わせてショーにしてた文化が
昔のヨーロッパにはあったんですよね。その歴史や文化を辿って
見たい気持ちがあります。闘技場とかあったのかなと。
スムースフォックステリア
17世紀 イングランド
後述のワイヤーフォックステリアと混同されてきたこともあったようですが、
別犬種として交配禁止となったそうです。
この犬種だけでなく、チワワやダックス、ジャックラッセルテリアでも
ワイヤー、スムース、ロングなど毛質の違いがありますよね。
犬種を分けるのか、同犬種の違うタイプとするかは血統書団体や国によっても
変わるところがあります。
ダンディディモントンテリア(Dandie Dinmont Terrier)
1800年 スコットランドとイングランドの国境地帯
18世紀に農業を営むジェームズ・デビッドが飼い始めた
犬種が始まりとされている。うん。特別ブリーダーとか
そう特別な職業じゃないのに犬種ってできちゃうんだなぁと漠然と思う。
他のテリアとちょっと違って厳つさは少なめ。
テリア気質も少なめな犬種。
気になるのはその特徴的な犬種名ですよね。
ウォルター・スコットの書いた小説、
『ガイ・マナリング』の主人公の飼っている愛犬の名からつけられたそうです。
日本語のものは見つかりませんでした。。。
ノーフォークテリア
19世紀 ノーフォーク州ノリッジ
当初は同じ犬種とされていたノーリッチテリアの中で
耳が垂れているのをノーフォークテリアに分けられました。
でもそれは1964年でごく最近のことです。
垂れる=落ちる=フォークボールから垂れ耳=フォークと覚えますが、
フォークボールのフォークは「fork」でノーフォークの綴りは「Norfolk」で
覚え方としてはアリですが別物ですのでご注意を。
ノーリッチテリア
19世紀 ノーフォーク州ノリッジ
ノーリッチと表記されますが、Norwichノーウィッチですよね。
先述のノーフォークと同郷。ケンブリッジ大学の学生たちの中で
流行したと言うのがとても面白い。大学生でテリアを飼うのが流行る?!
1900年代にはネズミ狩りで「ラグズ」という名前の犬が活躍したとか。
パーソンラッセルテリア
ジャックラッセルテリアとほぼ見分けがつかないですね。
所詮人間が引いた線ですし、そもそも混同して交配していたのですから
似ていても当然です。
ブルテリア(ミニチュアブルテリア)
17世紀 イングランド
文字通り、ブルとテリアを交配して作られた犬種。
先述のスタッフォードシャーブルテリアとも関連は深く、
他にダルメシアンや絶滅したホワイトイングリッシュテリアの血も入り
白やブチが入る今の形が作られた。
のっぺりした顔立ちが個性的で人気がありますね。
べトリントンテリア
18世紀 ノーサンバーランド州
炭鉱の町ロズベリーでネズミ狩りとして活躍したロズベリーテリアが原種となっている。
ここはロマという遊牧民をはじめ貧しい人たちが暮らす街でもあったようです。
テリアは富裕層から低所得者階級まで幅広い層に支持された犬種なんですね。
そこにウィペットなどの血が入れられて今のベドリントンテリアが出来上がったそうです。
ボーダーテリア
古代 イングランド
テリアの中でもっとも古いと言われている犬種。
原始の犬!って感じがしますね。素晴らしいです。
記録によれば14世紀ころには既にこういう犬がいたそうです。
マンチェスターテリア(トイマンチェスターテリア)
19世紀 マンチェスター
もっともネズミを多く狩る犬としても知られる犬種。
断耳が禁止されたために一時的に人気がなくなったというのが驚き。
動物愛護先進国のイギリスでもそんな時代があったんですね。
ヨークシャーテリア
19世紀 ヨークシャー地方
日本で一番有名なテリアと言ってもいいでしょう。
シルキーで金属光沢のある毛はとても魅力があります。
幼犬の時から7回も色が変わることから「動く宝石」とも言われます。
レークランドテリア
19世紀 湖水地方
湖水地方は馬に乗ってのキツネ狩りに向かず、徒歩で狩りをするのが主流でした。
ワイアーフォックステリア(Wire Fox Terrier)
19世紀 ウェールズ
その名の通り、キツネ狩りに使われた犬種。
先述のスムースフォックステリアから派生した犬種。