犬猫の毛
犬の毛の種類
ダブルコート
飼われている方はご存じだと思いますが、
犬の毛にはいくつかパターンがありまして。
脂分が多く、ツヤとコシがあるオーバーコート(上毛)と
脂分が少ない、ふわふわしたアンダーコート(下毛)の
2層構造になる、ダブルコートの犬
季節に応じてアンダーコートが抜けかわります。
屋内飼育だと季節がずれて抜けることも多いですが、
やはりだいたい、春と秋が換毛期になると思います。
抜け毛も捨てるとゴミですが、使うとなると収穫です。
シングルコート
アンダーコートがない1層構造。
短毛、長毛がいて、ウィペットは短毛タイプ
トイプードル、マルチーズなんかは長毛タイプになります。
トイプードルやマルチーズは
「毛が抜けない」と言われますが、
本当は抜けないわけじゃないんですよね。
抜けるまでに時間と長さが必要なだけ。
毛はある程度の長さになったら抜けるのですが、
その期間が長いってことです。
ヒトの髪の毛と同じタイプといえばわかりやすいかと思います。
シングルコートで毛が長いタイプはカットが必要になります。
日本人は毛がカールすると「くせ毛」と言って
ストレートパーマとか縮毛矯正をする方も多いですが
犬に関してはカールしている方(プードル)が人気のようですね。
プードルに縮毛矯正とかしたらストレートになるのかな?
はやりのハーフ犬。シングルコート、ダブルコートで
交配するとどうなるのかな、、優勢、劣勢遺伝で
どちらかはっきり分かれて発現するのか、
個体差があるのか、部分差が出るのか。
ラブラドゥードルとかゴールデンドゥードゥルですよね。
もっと遺伝を勉強しよう。
ちなみにこの本、ポチりました。
内容がかなり専門的で
「よくわかる」と書いていますがウソですね。
私は頑張って読みますけど。
よく言われるのが、
「不妊・去勢をすると毛ぶきが良くなる」話
あくまでも感覚的なものであって、科学的に調べた話ではない。
「繁殖に使われるはずのエネルギーが毛ぶきの方に回されるのよ!」
と言えば聞こえはいいけど、エネルギーってなんやねん。
『エネルギー』ってワードが出てくるとエセ科学説
あるある。
ドラクエだってホイミを使えばMPをHPに変換できるけど、
HPをMPに変換する呪文は存在しないんだぜ!
おそらく、ホルモンバランスの影響じゃないか
と思うんですが、、、どなたか教えて欲しい。
毛質や長さだけじゃない!
体質も考えもの
屋内飼育が増えた今、毛の質はもちろんのことですが
ことはそれだけでは済まされません。
ダブルコートの犬でも、サモエドは匂いが圧倒的に少ない。
同じダブルコートでスピッツ系でも柴犬はすぐケモノ臭くなります。
毛ヅヤがあるタイプの犬種は脂が多くて獣臭が強くなりがち。
一方、ツヤはなく、ふわふわを売りにするタイプの犬種は
脂が少なく臭いも少ない。これも犬種特性。
もともと働いていた仕事の内容で変わってきます。
ちなみに、(脂が少ない)ふわふわの毛だと、
雪がつくと雪玉になりやすくなりますし、
落ち葉や草の実もむちゃくちゃ付いてきます!
適度な脂分があった方がむしろ楽なのでは?と思うこともしばしば。
一長一短あります。
頻度、いつ、どのタイミングで洗う?必要?
外で飼う犬なら、ほぼ、洗わない方がいいと思います。
ブラッシングだけでOK。
というのも、毛の脂が外界の温度・湿度・害虫・汚れなどから
身を守ってくれるので、シャンプーをすると無防備になります。
屋内で飼われている場合でも、頻繁にやって1ヶ月に1回程度でしょう。
それ以上やると毛や皮膚のダメージの方が多くなると思います。
ヒトと違って毛で覆われている分、
彼らの皮膚はそんなに強くありません。
夏にサマーカットと言って極端に短くするのも
絶対やめた方がいいと思います。
弱い皮膚を強い紫外線に直接晒すことになります。
でも、そういうのをちゃんと言ってくれるサロンが少ない。
お客さんに言われたから、
といいなりで丸刈りにしちゃうトリマーさんも多い。
オーナーは暑苦しそうだからと知らないで言ってる。
(実際はある程度毛があった方が暑さを予防できる)
トリマーさんはプロなんだからちゃんと飼い主さんに教えてあげて。
毛の役割
人間の毛もそうですけど、必要だからあるんですね。
ニューファンドランドの毛は密に生えていて、脂分も多く、水を弾きます。
水に潜るとこの毛の隙間の空気が浮き袋になります。
ちなみに、猫も泳ぎます。
泳ぐ猫と言えば、後述のターキッシュバンキャットが有名。
かわいすぎ!トルコから出国禁止の"ヴァン猫"
水に入るのが好きではないだけでカナヅチではない。
ただ、猫の場合は毛が細いので濡れるとフェルト状に
固まってしまうことが多いから大変。
毛の長さを図る
サモエド、マルの毛の長さを測ってみることにしました。
よく観察すると場所によってストレートだったりクリクリカールだったり
していますねぇ。。。
改めて観察するとまた面白いもんです。
犬はむちゃくちゃ怪しがって避けて行きますけどね。
「おいでー」のトーンが、
「絶対怪しいやつ!」の雰囲気を出しちゃってるんでしょうねぇ。。。
賢いやつらよ。
上のもしゃもしゃがアンダーコート、下にある一本がオーバーコートです。
オーバーコートの方が太いのがわかりますか?
マルの尻尾の毛の長さを測ったら、35センチありました。
ウィペットの蓮の毛も採取してみる。
ふむ。確かに毛は一種類の短い毛しか見られません。
シングルコートですね。
猫の場合。
猫にもダブルコート、シングルコートがあるらしい
マンチカンのゆきちはダブルコート。毛を採取してみる。
オーバーとアンダーが混在しているのがよくわかりますね。
ちなみに一番左は抜け落ちたヒゲの毛です。
猫の場合は犬よりももうちょっと複雑にできています。
表にまとめるとこんな感じ
長毛種・短毛種は正直、みればわかる話。
マンチカンとかスコティッシュフォールドなどは
長毛タイプ、短毛タイプの両方が存在します。
それよりも圧倒的にシングルコートの猫種が少ない。
長毛種でシングルコートは
ターキッシュバンとターキッシュアンゴラの2種のみという。
もともと砂漠地帯に生息したリビアヤマネコから派生したイエネコが
ダブルコートの方が多いというのは興味深い。
やはり暑さにはダブルコートの方が有利なのでは。
シングルコートは後からの品種改良の過程で作られたのかも。
動物王国にターキッシュバンのレオがいました。
しまった、もっとよく観察しておくべきだった。
いい猫だった。
バンキャット、もしかしたら水に入ることとシングルコートなのが
関わってくるような気がしました。毛がもつれにくいとか。。。?
スムースとロング
同犬種でも短毛・長毛がいる
チワワ
普通にチワワって言ったらロングチワワのことになると思います。
ダックス
ダックスも普通に言ったらロングですね。スムースは希少。
スムースは気難しいとか性格の違いを言う方もいますが
私は実際には見ていないので、よくわかりません。
当然個体差もあると思いますし、、、
秋田犬
通常、秋田犬といえば左側の柴犬のような毛であるのが、
まれに右のような長毛が誕生する場合があります。
秋田犬の場合、長毛は「ムク毛」と言われ、
「正当な秋田犬ではない」「ダメな」「劣った」扱いを受けますが、
わさおくんの登場で長毛もかわいいじゃん!という認識になり
最近では割と差別なく飼われていることが多いです。
それもあってか、長毛の子は価格が安かったりするんです。
ショップで買おうと思っている人はドッグショーに出そうとか考えてなく、
家族の一員として可愛がるだけなら別に長毛でも短毛でもいいと思います。
今でも白毛の柴犬は血統書に「✖︎」
(=繁殖に不向きという意味)が書かれるそうですが、
ソフトバンクのお父さんの登場で(お父さんは北海道犬なのですが)
白柴の社会的認識と地位が向上して、
今は普通に流通するどころか希少で若干高額になっていたり
するようになりました。
一時的な人気による弊害も多いですが、
過去には「正式な形ではないから」という、
これもまた人間の勝手な都合で
捨てられたり殺されたりしていた子たちが、
スター犬登場のおかげで今は差別なく市民権を
得られているという、「いい面」もあるんだよ。ということですね。