地球の未来は救えるか
地球の未来は救えるのか
環境破壊、地球温暖化
土気(とけ、と呼びます。千葉の地名です)にあるNGOの古民家で
映画「君の根は。大地再生にいどむ人びと」を見てきました。
アメリカで大地再生をテーマにして作られたドキュメンタリー映画です。
昨年見た映画「杜人」は日本で環境再生、大地再生のドキュメンタリーでした。
その、アメリカ版って感じ。
地球環境が問題視されるようになってから何年経ったでしょうか。
SDGsという言葉ももう聞き飽きて、使い古された言葉に感じ。
スーパーやコンビニでも「環境に優しい●●」というコピーが並ぶようになり。
それでも環境が良くなった実感は全くなく、むしろ悪くなる一方な気がして。
カバークロップという考え方
映画の中で度々出てきたワードの一つ、カバークロップ。
意訳すると雑草である。
私も数年前から家庭菜園を始めて気がついたことがある。
雑草こそ、宝だと。
雑草は自分たちが管理しきれない畑を、無料で維持管理してくれる機能です。
雑草が生えることで、土が風に飛ばされることなくキープでき、根が適度に土を細かく耕し、水と空気と栄養を送ってくれます。それがあれば微生物を底辺にする生態系が築かれ畑が良い状態でキープできることになります。
作物を植えるときにはそれをポンと取り除けばいいんです。
ありがたいことに、ポンと雑に捨てても、また、畑を作らなければ生えてきてくれます。
今は。
雑草一つ生えなくなったら、もうその土は死んでいるのと同然です。
牛が土を再生する
映画を見ていて、これはいいぞっ!と思ったのは、
「牛が土を再生する」
ということ。それが本としてまとめられているのが上記
「COW SAVE THE PLANET」だ。映画にも登場したJudithさんの本。全部英語だけど。
牛を小さいスペースに囲んで敢えて過密飼育することで、その場所を集中的に踏み起こし、雑草を食べ、牛糞を落とし、、大地が再生していくというのだ。
映画の中ではざっくりと概要だけしか紹介されていないので
もっと詳しく掘り下げて勉強していく必要がありますが。
死にかけた土地を復活させるきっかけになるのが、牛というのは大変興味深い。ますます牛が飼いたくなる話。
まとめ
まだまだ書きたいことはたくさんあるけどキリがないから2点だけ。
映画を見た後、ほかの人たちと感想をシェアする会が持たれましたが、ずーーーっと話をしていました。そういう意識の高い人たちが集まって鑑賞会が行われたのでポジティブな内容の話が多かったのですが、私だけ水を差す感想を言ってしまいました。
【こんなに集まった?これしか集まらなかったでしょ】
鑑賞会には20名以上の人たちが集まりました。
古民家の一角での自主上映会でしたが、定員ギリギリ。
私もキャンセル待ちになっているところを強引に入れてもらうくらい。
こんなに集まった、とも言える。
けど、これしか集まらなかった、のが正しいのではないだろうか。
映画館を埋めるくらいにならないと。
自主上映が連日行われるようでないと。
公式サイトの上映会日程見ましたか?これしか行われないのか。
【ビジネスにならないと】
参加者の多くは自然農法での家庭菜園をやられていました。
私もその一人。
何が言いたいかって、
趣味のレベルをこえられず、生活の糧(ビジネス)にはならん、ということ。
農薬を使う慣行農法をする農家さんだって、地球環境は心配だと思っている人もいる。
むしろ、現場で自然相手にしているから、気候変動、環境危機に気付きやすいはず。
でも、そうでもしないと収量が落ちて生活できなくなっちゃう。
お金を稼ぐため、生活のためにはそうしていかないとダメなんです。
問題の根底にはお金、経済のことが大きいと思う。
だからみんな趣味か、せいぜい副業レベルでしかやっていけない。
メインでお金を稼ぐ、別の仕事がないと環境問題の取り組みや大地再生なんてやってらんねーのが現実でしょ?
映画の中では成功例ばかり取り上げられて紹介されていましたが
現実はそんな甘くないってこと。
大地再生、無農薬、環境に優しいやり方は経済的にはまだ成り立ってない。
逆にビジネス的に儲かる、となればこの資本主義社会、黙っててもみんなそっちに流れていくはず。そこまでの流れにならないとまだまだ足りてないと思う。
今、鳥インフルエンザで卵が高騰していますね。
でも、まだ、鳥を自分で飼おうという人は居ない。
もっともっと卵が高くなって、
いや、こうなったらもう自分で育てたほうが安上がりじゃん!!
ってなる、一般人の意識の損益分岐点みたいなのがきたら、
世の中は変わるかもしれない。
現実はもっとシビアで、地味でしんどい作業ばっかりで、果たしてこれが本当にいい方向に向かうのだろうかと不安で不安で、経済的にいつまで続けられるか常に怯えていて、心細くて、、、
ドキュメンタリーはリアルでないといけない。