窒素をふかぼり
窒素って何者よ
中学校理科
中学校の理科の授業で空気(気体)に含まれる元素を習う。
燃えたり、反応したり、電気分解したり・・・
いろんな活躍を見せる他の派手な元素と違い、
窒素は
気体としての窒素は3本の手をお互いにがっちり繋いで非常に安定した状態。
(久しぶりにMolViewをいじって見ました。化学を遊んで覚えるには最適!)
たくさん存在する割に、あんまり役に立たない元素として認知される。
テストにもほぼ、出ない。楽勝。
全ての生き物に欠かせない元素
実際はそんなわけはなくて、全く逆。
生物にとっては非常に重要で、アミノ酸やタンパク質、核酸塩基など、
あらゆるところに含まれており、地球のほぼ全ての生物にとって、
必須の元素である。wikipediaより
アミノ酸はタンパク質の構成要素で、ヒトは20種のアミノ酸で作られています。
筋トレとかスポーツをやる人たちが飲む「プロテイン」はタンパク質(protein)のこと。
その構成要素がアミノ酸ですから、あれにたっぷり入っているんですね。
プロテインには窒素もたっぷり。
タンパク質含量を測定するために、窒素が使われるそうです。
たんぱく質の測定
扱いづらい窒素
空気中にはたくさん存在する窒素も、最初の中学の理科の授業で習ったように、
他の物質と仲良くするのが難しいんですね。
植物の成長に必要な窒素も、空気中にあるままでは植物も利用できません。
利用できる形(肥料)にする方法の一つ「ハーバーボッシュ法」があるのですが
ギュウギュウに圧力かけて(200-500気圧)、
そこに触媒と水素ぶち込んでようやくアンモニアにできるという、、、
汚い便所の臭い。
→いや、めちゃめちゃ効率悪いっしょ!!
さらにこれを肥料として植物に与えると、二酸化炭素の300倍の温室効果をもつ
最悪な気体、一酸化窒素(NO)も作られてしまうそうで、もう、最悪だそれ。。。
地球温暖化のために植物を育てよう!作物を作ろう!
じゃあ肥料をいっぱい作ろう、、
CO2爆増、NO生産・・・意味ねぇ!!!
温暖化がますます促進してしまうという結果に。。。
窒素、、、めんどくさっ!
あっさり人知を超える!生物窒素固定
人類が最先端の技術を使ってワチャワチャしながら窒素固定をしている中、
常温、常圧であっさり窒素を固定してしまうスーパー生物がほんの少しだけいるんです!
それも、原核生物と呼ばれる微生物の中の限られた種、
根粒菌、シアノバクテリア、光合成細菌などで、窒素固定菌と言います。
おい!めちゃくちゃすげーやつじゃないか!
あっさり人類の最先端科学を追い抜いている菌たち。。。
参考サイト
空気を肥料とする植物は可能か? – 光合成生物で窒素固定酵素を作動させる試み
すごいぞ根粒菌
根粒菌を調べて見たらこんなやつ。
マメ科植物の根に根粒を形成し、大気中の窒素をニトロゲナーゼによって還元し、
アンモニア態窒素に変換する。(wikipediaより)
えーただの根っこのコブにしか見えないけどそんなすごい奴だったとは。。。
そしてなぜマメ科だけにつくのか。謎。
参考サイト
「根粒菌(こんりゅうきん)ってすごい!!」
まとめ
菌が窒素を固定し、植物が取り込み、私たちが利用する。
窒素は植物の生育に欠かせない成分です。
草食動物が草を食べ、それを肉食動物が食べ、いずれ私たちの所に来て、
窒素はアンモニアとして土壌に還元され、連鎖が始まって行きます。
今、枝豆のタネを植えたばかりですが、見方が変わりましたね!