白い大きな犬のルーツをたどる

犬猫

世界の白い大きな犬6選

白への憧れ

日本では白くて大きな犬といえば
グレートピレニーズを思い浮かべる人が多い。

私が飼ってるサモエドも、一般的には大きく見られがちだけど、
体重にして20キロ〜大きくても40キロ程度。

サモエド

これは場合によっては中型サイズ。
ピレニーズともなると体重は50キロを超えて来る。
サモエド、ラブラドールを大型犬とすると、
ピレニーズは「超大型犬」に分けられる犬種だ。

先日、大阪まで行って会いに行ってきたのは
グレートピレニーズのJJくん。体重はなんと80キロ以上だった。

ピレニーズの故郷ピレネー山脈では、真っ白な子より
グレーの柄(グレーマーキングという)が
入っているものが多いらしい。

グレートピレニーズ

 

ホッキョクグマやホッキョクギツネ、など
雪の多い地域に住む動物を除いて、白い動物は少ない。
白は天敵から目立ちすぎて生き残れないからだ。

ここでいう「白」は「アルビノ」ではない。
先天的に色素を持たない「アルビノ」は
白ウサギによく見られるように、血の色が透けて眼の色が赤くなる。
今取り上げている「白」は
「擬似アルビノ」とか「白変種」というそうだ。
皮膚の細胞は色素を作ることができないが、
その他の器官(目など)は色素を作ることができる。

ロシアでキツネを選択交配して家畜化を研究する
ベリャーエフの研究では、白黒の雑種のような
キツネが出てきていることで世界を驚かせた。

選択交配されたキツネ(下記リンク先より画像引用)

従順か攻撃的かの遺伝的特定か、
ペットのキツネで(ナショナルジオグラフィック)

「白毛」あるいは「黒毛」は家畜化の特徴の一つであると思う。

今回は、
「白」「超大型犬(40kg以上)」「護蓄用犬種」
という条件に絞って世界の犬を集めてみました。
このタイプの犬のルーツが見えてきます・・・。

グレートピレニーズ


グレートピレニーズ(wikipediaより)

原産はもちろんピレネー山脈だ。

しかしそのルーツはやはり
チベットのチベタンマスチフから始まり、
イラン・イラクの中東を経て紀元前6世紀頃に
ヨーロッパに到達したと記述されている。

1669年にルイ14世の息子デュポン王子がピレニーズに夢中になり、
マリーアントワネットの護衛も務めたと。(なんて素敵な!)

当時の絵画などをみれば真っ白だったかどうかわかるのかもしれない。

クーバース


クーバース(wikipediaより。画像も引用)
クーバースはハンガリー原産の護羊犬。

もう、ピレニーズそっくりですよね。
いや、むしろ、
チベットからヨーロッパに移動してきたことを考えると、
クーバースの方が先にあった犬種。
もともと、ハンガリー人は東方からきた騎馬民族、マジャール人なんですから。

数千年前から中央アジアから西アジアにかけての
遊牧民の間で家畜を守るための
飼われてきた大型犬の子孫で・・・(wikipediaより引用)

タトラ・シェパード・ドッグ

タトラ・シェパード・ドッグ(wikipediaより。画像も引用)

ポーランドにあるタトラ山脈原産の護蓄犬種。

この犬種もまたピレニーズ、クーバースに似ていますよね。
よーく調べるとそれぞれ類似犬種との違いがあるらしいですが、
写真からだけでは見分けるのは相当難しいと思います。

14世紀には既に存在していた、と。
ルーツはクーバースで、
この後に紹介するマレンマの血も入っているとか。

地図を見ると、北から
タトラ(ポーランド) ← クーバース(ハンガリー) → マレンマ(イタリア) の形が見えますね。

マレンマシープドッグ


Cane_Pastore_Abruzzese_Abruzzo.jpg
‎(500 × 401 pixels, file size: 170 KB, MIME type: image/jpeg)

マレンマ・シープドッグ(wikipediaより。画像も引用)

イタリア原産の家畜護身用の犬種。

この犬種二千年前から存在するという、筋金入りの古代犬。
どうしてこのタイプの犬は古いんでしょうねぇ。
wikipediaによるとはっきりと「ピレニーズの祖先」と書かれています。
白いのも、夜間でも目立つこと、
不審者や狼との区別がつきやすいこと、と書いてあります。
なるほど!

マレンマには数種の亜種が存在するらしい。

ここから、さらに、原種(東の方)に
白い大きな護畜用犬種を探していきます。

アクバシュ

アクバシュ(wikipediaより。画像も引用)
トルコ語で白い頭という意味の犬種。
トルコには東西南北にそれぞれ護畜用犬種がいて、
この白い、アクバシュは西部の護畜用犬種ということらしい。

セントラル・アジア・シェパード・ドッグ

TEDZHEN iz Jevdokimovoi Storozhki. Owned by breeding-ground BARONAS from Lithuania CO & CAO CLUB “BALTIJA". 18 months old in this picture

セントラル・アジア・シェパード・ドッグ(wikipediaより。画像も引用)

原産はタジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなどの中央アジア。

だいぶ、白というかクリームだし、毛もそんな長くないし、
たまたまこの個体だけかもしれませんが、原種、って雰囲気がありますよね。

ここから先(東)になってくると、だんだん白ではなくなってきます。
黒やブチが多くなってきますね。

どうやらこの辺りが、白くて大きな犬のルーツの源流になるかと思います。

多分、支流の方にはピレニーズのような白い護畜用犬種がまだまだ存在するんだと思います。

一つ、テーマを持って犬種を見ていくと流れがあって面白いですよね!

2020年2月14日追記
ポーランドとハンガリーの間にある、スロバキアにも
白い大きな犬、スロベンスキー・チュバックという犬がいることが判明。

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Posted by kyotako

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