業界の現状を知る。見る。

国づくり, 犬猫, 生きもの

現状を見てくる。確認する

群馬に行ってきました〜

私が前職を離れてはや?4ヶ月。
改革をするぞ!と意気込んでも現状を知らないと空回りします。

ペット業界の今ってどんな感じ?

っていうのを確認してきました。
ざっくりいうと、

あんまり変わってない!
か若干悪い方向に進んでる!

って所です。

  • 販売頭数は横ばい
  • 猫ブームは終焉。原価少し下がり、販売価格が若干上昇。
  • 動物に関するルールや監視は強化

こんな所でしょうか。

猫のブリーディング

一般家庭環境だと違うのかな

ちょうど伺った日の前日に生まれたロシアンブルー

母猫。グリーンアイが美しい。
父猫。驚くべきことにマーキングをしないらしい

だいたい、猫の繁殖でネックになるのはオス。
マーキング臭がきつく、慣れない人はそこにいられないくらいになるのが普通。
ネコ舎と呼ばれる別館で隔離されることが多いのです。

ところがここは普通の家。屋内。
ほとんど臭いがしませんでした。
聞くとマーキング、全然しないんですって。
他のネコとの兼ね合いも見ながら部屋に放しているそうですが
それでもマーキングはしないそうです。むむむ。

捉え方次第

物事は表裏一体

ちなみに父母ははショップで売れ残ってて
大きくなってしまった子たちを買い取った子だそうです。

「ショップの狭いゲージの中に小さい頃から閉じ込められ、
飼い主が決まらない子を救ってあげた」
ととるのか。
悪意のある書き方を敢えてすれば
「成長した子を安く買い上げて金儲けの道具にしてる」
ととるのか。

感情に任せて書けばどちらにでもなってしまう。

実際、ブリーダーさんもおっしゃってました
自分のところで生まれた子が、ショップでずっと売れ残ってたら
もう可哀想になって自分で買い取って来ると。

ご覧のように父母ネコも自由で健康。
ちゃんと愛情かけて育てているのは見ればわかります。

大事なのは現場に行ってちゃんと人と会って話をし、
事実を把握する事。噂話に翻弄されていてはいけない。

そして、ペット業界の最前線で働いている人たちは
(考え方の違いこそあれ)みんな犬猫が好きな方が多い
悪いのは働いている人じゃなくて「システム」だ。

誰を守るルールなの?

子犬子猫の負担が多すぎる!

犬猫に関する法律がどんどん厳しくなってきています。
SNSが発達し、ちょっとでも不祥事があれば、いわゆる
「一発アウト」
なことも起こりえます。
(アウトになっても名前を変え業態を変え表面をとり繕い
法の目をくぐり抜ける少数の人たちは生き延びるんですが)

ポメラニアンの子犬

法令遵守

生後8週齢になるまでは販売禁止。
(現状は暫定的に7週になってる)
全頭にマイクロチップを入れること。などなど。

モラルを遵守

風邪を引いてる子を店頭なんかには置けません。
下痢をしているところなど万が一にも見られたら大変。
販売した後に病気が出たりしたらたまったもんじゃない。
フケや皮膚病が出てもクレームになる。

お客さんに渡す前にやるべきこと

真面目にやっている人ほど慎重になります。
販売前に作業が集中します。

ワクチン接種
マイクロチップ装填
健康診断(検便など)
駆虫
シャンプー

わずか数日の間にこれを全部やらされるんです。
そこにさらに遺伝子検査も加わってくるらしい。
法律で決まったマイクロチップがなかなかの曲者で
太めの注射で入れるんですけど、なんせ相手は子犬子猫。

負担がかなり大きいようです。
さすがに亡くなったりすることは無いですが
注射痕が化膿したり、体調崩したりする子は少なからずいるようです。
(当然販売も遅れ、価格も落ちます)

万が一、健康診断で引っかかり、
下痢や風邪(目やに)が発覚すると
放置するなんてもってのほか!
抗生物質を投与。悪く言えば薬漬けです。
膝が緩かったり皮膚病やウィルス感染が
新たに発覚するとブリーダーに「返却」されます。
その先のいく末はブリーダー次第。

それもこれも、全部、

法律を遵守し、
(クレームやアウトなことを予防するための)
健康な子を世に送り出すため。

一体、誰のための何を守るためのルールなんだ?
現場を見る限りだと、
子犬子猫の負担が増え
真面目にやってるブリーダーやショップの負担が増え
悪徳業者が法の目をくぐり抜けてすずしい顔してビジネスをし、
真面目で生き物が好きな人たちは
どんどん心が折れて業界を離れて行っている。。。
そんな構図が見えてきてしまいます。

うちの猫(マンチカン)は斜頸で販売できなくなった子を引き取りました

ミックス犬

最近特に増えた

父サモエド✖️母ゴールデン

某所で見た父サモエド、母ゴールデンのミックス犬。
むちゃくちゃ可愛い。
真っ白いちょっと毛の長いゴールデンになるかな。

生まれた子に罪はないし、めっちゃ可愛いけど
やはりミックスは純血種があってこその存在で。
私はどっちか一方だけでいいというのは反対です。

いわゆる「雑種」は世界中にたくさんいます。
まだ純血種という概念もない地域ですね。

「仕事」に特化して様々な特性を引き出してきた
ヒトと犬で作ってきた犬種という「文化」
私は大事にしたいと思っています。


サモエドはそり犬でした。

そもそもなんでミックスが増えた?

需要と供給の一致

父トイプードル母マルチーズ

近親交配にならないので遺伝的疾患リスクが少なくなる。
ドッグショーやキャットショーに出して行く方は皆無。
病気が少なく健康で長生きしてくれればいいと思っている客が多い。
とすると純血種よりはミックスがオススメ、になる。

自分のところで生まれた子を繁殖させようとすると
他のブリーダーから種(オス)を借りてこないとならない。
(周りはみんな血縁になるから)
交配料の交渉や発情期に合わせてオスを借りるリスクとコストが負担
自分のところにいる別犬種のオスをかけたほうが手っ取り早いし、
純血種と変わらないくらいの値段で売れる。

わざわざ純血種にこだわるほうがリスクとコストがかかる

うわー納得。。。そういう事か。

左ヨークシャーテリア(純血)、右ヨークシャーテリアとマルチーズのハーフ

いろいろあるなー
勉強しよう。

国づくり, 犬猫, 生きもの

Posted by kyotako

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