ペット用酸素ボックスレンタル体験記
ペット用酸素ボックスレンタル体験
経緯・ゆきち不調
2023年の年始のこと。
昨年末からどうも調子がわるかった愛猫、マンチカンのゆきちが呼吸が荒くなっていることに気がつきました。鼻水が出ていたこともあって、風邪をこじらせてしまったようです。
ゆきちはペットショップにいて、斜頸(首が曲がってしまう状態)になり、販売できずにバックヤードにいた子を12年前に引き取ったマンチカンでした。
幸い、斜頸は成長につれて解消しほとんどわからないまでになりましたが、生後2歳くらいの時に病院で肥大性心筋症と診断され、あまり長く生きられないかもしれないと言われました。。
あれからはや10年・・・
1月5日、年明け最初の開業日にかかりつけの動物病院に連れて行きました。
これまで10年近く病院のお世話になったことがほとんどなかった子です。
ゆきちは私の仕事の都合でこれまで七回も引越しを経験してきました。
久しぶりにキャリーに入れられたゆきちはこれまででは考えられないくらい大人しかったのです。それくらい、体調がしんどいってことか、、、と思うととても悲しくなりました。
レントゲンを撮った結果
肺炎でした。幼い頃に言われた肥大性心筋症の兆候も見て取れます。
抗生物質、ステロイドなどを注射して治療に当たりました。
が、炎症がすぐに収まるはずもなく。
一日中ずっと深い呼吸を続けるような状態に。
呼吸のたびにお腹が凹むほどの深呼吸のような感じです。
見ているだけで苦しそう。起きてるときも、寝てるときも。
病気が良くなって欲しいのはもちろんでしたが、まずは目の前の苦しみを軽減させてあげたいなという気持ちが強かったです。長く生きてもその間、苦しさが続くようでは。。。と。
酸素ボックスをレンタルしよう!
そこで、ペット用の酸素ボックスのレンタルを検討しました。今回利用したのは株式会社ユニコムさんのレンタル酸素濃縮機です。
まずは電話でお問い合わせしました。
- 必要なのは酸素濃縮機と酸素室
- 濃縮機はレンタル、専用の酸素室は買取
- 申し込みから翌日か翌々日には到着する(すぐ使える)
- 送料(発送分返却分)も料金に含まれる
- レンタル料金は1ヶ月ごと(日割りは無し)
酸素濃度を測れる機械もあったのですが、今回は利用しませんでした。
必要なのは「酸素濃縮機」と「ボックス」
ゆきちの場合、体重約3kgで24時間使い続ける予定。
そこで必要となるのは・・・
酸素濃縮機オキシランドZー3000(レンタル)
それと専用の酸素ボックス
ペットオキシホテルQuick大(購入)
これは購入必須ではなく、ダンボールとビニルカーテンなどで自作する人もいるようです。
今回、かなり急ぎだったので買いました。もっと治療が長続きするなら自作しようと思ってました。
料金
●酸素濃縮機オキシランドZー3000(レンタル)
基本契約料(往復送料込み)7,500円
レンタル料10,000円
●ペットオキシホテルQuick大
購入6050円
酸素濃縮機レンタルと同時の場合、送料無料
合計23,550円
使い終わった後の返送分の送料も全て込み込みなのが優しいですよね。
実際に使って見た様子
まず、購入したペットオキシホテルですが
透明な樹脂でできた円筒型のボックスで、くるくると丸められて送られてくるのですが
蓋と側面を付けるのに結構苦労しました。めちゃくちゃ硬いんです。
丸めたポスターを貼ろうとするとクルン!と丸まっちゃいますよね。
あれのもっと硬くて大きくした感じ。
でも一回組み立てちゃえば使い方は簡単。
底がないので、横になってるゆきちにすっぽりかぶせるだけ。
酸素濃縮機の方はスイッチと濃縮度をコントロールするつまみだけの簡単なもの。
スイッチオンにすると機械がブーンと動きだし、シューシュー空気が出す音がします。
音はさほど気になりませんでした。
むしろシューシューいう方が酸素出てる感が強くて安心。
このボックスサイズだと濃度は最大に設定。20分くらいで濃度が十分になるそうです。
酸素は空気より若干比重が重い(1.1)ので、ボックスの下から溜まっていくイメージです。ボックスを持ち上げると散っちゃいますし、底に隙間があるとそこから漏れ出ていっちゃう可能性があります。
効果と感想、デメリットなど
個人的な感想ですが、効果はかなりあったと思います。
一時的に呼吸が穏やかになり、ご飯を食べる様子も見られました。
病院での薬が効いていた可能性も否定できませんが、それ以上に呼吸が穏やかになったという実感がありました。少しでも楽になればとの思いが叶って、飼い主の気持ち的にも大分良くなりました。
一度だけあったのが、中にいるのになんか呼吸が苦しそうだったんです。
ニャーと訴えるような声で鳴き。。。えええ!!!と思って濃度とかチェックしたら
なんと、チューブが外れていました。機械を移動した時に外れてしまったようです。
すぐ気がついて付け直したら落ち着きました。
「苦しいよー」って教えてくれたんです。
それだけ、酸素の効果があったってことですよね。
(酸素濃度測定器もレンタルすればこんなトラブルも予防できますね)
デメリットはこのボックスのサイズです。
ご覧のように、ゆきちの体は入りますが、身動きが取れるスペースはありません。
ほぼ、寝たきりだったこともありますが、トイレができない問題がありました。
なので先述のようにダンボールなど材料を集めてボックスを自作しようと検討していたところで、、、、
ゆきちは天に召されてしまいました。
酸素ボックスレンタルをしてわずか数日のことでした。
先に確認したように、料金は日割りにはなりません。
それでも、レンタルして後悔はありませんでした。
亡くなるわずか数日の間でもゆきちの苦しみが軽減させることができて本当によかったと思っています。
なかなか気持ちの整理が追いつかず、月割りというのに甘えてすぐに返却できませんでしたが、先日、ようやく、お返しすることができました。
返送用伝票も同梱されていて、送られてきた箱に機械を入れ直し、集荷用の連絡先に電話するだけ。簡単なものでした。
ありがとうの気持ちでいっぱいです。