振動・波動
専攻分野
大学の専攻分野は「光」でした。
本当は生き物が好きなんだから生物系の勉強すればよかったのに、受験に有利だからという理由で物理と化学を選択した結果です。
物理は得意な方だったんです。今はもう、綺麗さっぱり頭から流れ落ちてしまっているけど、大学時代には試験で最高点を叩き出したりしていました。
シュレディンガーの猫。言いたくなる名前。
光の正体は何かって言うと、電場と磁場の「波」でできているんです。いわゆる電磁波ってやつです。
だから、波とか振動とか流体力学についての勉強が多かったんです。
波動とか電磁波とか言うとスピリチュアルなものが最近多いですけど、私がやってたやつとはだいぶイメージが違いますね。
スピリチュアルなのは正直ニガテなんですけど、でも、確かに、私たちの身の回りは、光や音に囲まれていて、それに少なからず影響を受けて生きているのは間違いありません。
音楽や声もそう。
そう考えると音楽と映像のチームラボってすごいですね。
最近、音楽も少しやるようになって色々考えるんです。音も空気の振動・波動なんです。「音階」というと階段を思い浮かべますが、音は限りなくアナログな波なんです。
スロープみたいな波を、ざっくり階段にしている。カクカクの階段のような鍵盤を叩いてもやっぱりできるのは波だ。波を微分して積分して音になる。わかったような、全然よくわからないような、そんなところ。
空気の振動が鼓膜を震わせている全く無機質な物理現象。
なのに、なぜそれが人の心を動かしたり感動したりするんだろう。
最近、ライブ配信アプリをよく見るのですが、素人のカラオケ配信ってすごくニガテなんです。なんで聞かされなきゃならんねん、と。
ところが、です。時々、決して上手くはないんだけど、聞いちゃうのがあるんですね。
なんでだろ?と思ったときに、気づいたんです。
「気持ち入ってる」
歌に気持ちが乗ってるんですよね。
そもそも歌って、音楽って、そういうものだったと気づきました。上手い、下手、じゃないんですね。
絵もそうだと思います。上手な絵と好きな絵は全く違います。
全部に繋がりますね。
消化しきれない心を音楽に変換していく作業。