ペットショップと生体販売とコロナ

犬猫

ペットショップと殺処分の関係

売れ残りが殺処分に?

以前、東京の保健所や殺処分の数を調べました。
東京都の犬猫保護譲渡、殺処分数

保護活動や啓蒙活動を進め、法改正もあって
殺処分数は年々減少傾向にあります。

これは本当に素晴らしいことですね。

2019年には法律が改正され、
都道府県は動物取扱業者からの引取りを拒否できるようになり、
拒否された業者がその犬猫を遺棄した場合は、
法第44 条による罰則の対象となります。
環境省自然環境局総務課 動物愛護管理室

殺処分をされている多くは、
生後2ヶ月に満たない、雑種の猫が多く、
ショップでの売れ残りが保健所に持ち込まれて
殺処分されているということはありません。

また、ショップで売られているような「純血種」で
生後1年程度の幼齢な個体なら、里親募集となっても
すぐに引き取り手が見つかります。

写真と本文は無関係です

雑種で、中型〜大型犬で、ある程度年齢が
育ってしまった元野良犬と比べれば、

殺処分されるには程遠い存在であることは
冷静に考えればすぐわかることです。

だからと言って、
ペットショップでバンバン生体を売ってもいいわけじゃないし、
里親がすぐ見つかるから捨ててもいいわけじゃない。
のは、言うまでもないことですけど。

私も実際に10年近く現場を見てきましたが
売れ残ったから殺処分をしたという話は一度も聞いたことがありません。
もし、そんなことがあったとしても今のご時世、SNSに流されれば一発アウト。

少し前、従業員の不適切なSNS投稿で
大手企業が謝罪するような事件が社会問題になりましたよね。

一部の劣悪な部分だけをクローズアップして
他も全て同様であるかのような表現は、如何なものかとは思います。
これはショップだけに限らず、ブリーダー(パピーミル)もそうですね。

殺処分ゼロがゴールではない

自治体は引取りを拒否できるようになり、保健所での殺処分は減りました。
すると、行き場を失った犬猫たちはどうなるか、「引取り屋」が現れるのです。

「引き取り屋」という闇 「殺さずに、死ぬまで飼う」

この子たちは当然、処分にはカウントされません。
これは氷山の一角。
本当に改善すべきところは、「表」の部分ではない。

引取り屋なんかに渡すことなど到底できない、と、
自分たちで最後まで面倒を見る人たちも当然、います。
当たり前といえば、当たり前ですけど。
でも、そうなれば人手も、飼育できる頭数も限りがあります。
引取り屋に二束三文で売ってしまえば、
飼育できるケージも空きますし、人手もできます。

販売可能日齢もこれまでは7週齢だったのが8週齢になりますね。
でも、実際、悪いブリーダーにとっては何週だって関係ありません。
逆算して販売日を57日になるように誕生日を詐称すればいいだけ
真面目に8週齢まで面倒を見るブリーダーは
1週間プラスして飼育するので経費がかかりますし、
小ぶりな子が人気の今は、大柄感が出て安く買われてしまうことになります。

法律を厳しくすればするほど、闇が広がって抜け道が作られ、
悪いことをする人たちが儲け、真面目にやってる人たちが
損をする仕組みになっているのが現状です

法律を厳しくする一方で、きちんと守られているかどうか、
監視するシステムがないと、ザル法、いや、より悪い方向に向かっています。

良いブリーダー、ショップかどうかの判断基準も、
繁殖引退犬、販売不可の子をどうしているか
が、一つのポイントになるかと思います。

ボーダーラインに立たされているのは販売不可譲渡不可の子

うちにいるマンチカンのゆきちも

販売前に首が90度傾げたままの「斜頸」になってしまって販売不可とされた子。
幸い、通院投薬が永続的にかかるわけではなかったものの。
後遺症や病気を抱えている、「訳あり」「販売不可」の子ほど、
殺処分のボーダーラインに近い子になります。

生き物を扱う以上、必ずそういう訳ありの子が出てくるのは避けられない事実です。

ブリーダーのところで出るか、ショップやブローカーなど流通段階で出るか、
最終的な飼い主さんのところにきてから出るか、
どの段階でそれが発覚するかの差はありますが、
「その子をどうするのか?」という問題はどの段階でも付いて回ることです。

当然、終生飼育は絶対として、養育費や治療費、実際に面倒を見る労力は
誰が?どうやって?どこから?出すのか、が一番問題。そこが解決しない限りは問題は残り続けます。
(結局は「お金」になってくるのかな)
自分の家に迎えてからだいぶ経ってからでも普通に返品要求をしてくる飼い主さんもいます。
販売したショップの立場からすると、販売責任や保証がありますからなんとも言えませんが、全くの第三者立場からすると、
「いや、返すの?!モノじゃないでしょ?!」
という気持ちがあるのもまた事実。莫大な治療費がかかったりして、飼育継続したくても泣く泣く手放さざるを得ないケースもありますので、ケースバイケースですけども。もやもやした気分になります。

ショップで発覚した場合、本来であれば、終生飼養してくださる心優しい里親様を広く募集したいところではありますが、
多くの企業ではそういう子がいる=マイナスイメージなのでなんとか内輪で解決させようとします。
ある意味、闇から闇へ。なかったものとして処理しようとするんですよね。

多くは従業員や取引先の動物病院など「身内」が引き取るかブリーダーさんに返す
というルートになるかと思いますが、治療費が永続的にかかるケースや
重大な後遺症を抱える子は行き先に困難を極めます。

最終的には先に挙げた引取り屋に行き着いてしまうんですね。

法を厳しくすることも重要ですが、ただ法を厳しくして、
締め上げ、追い詰めるだけでは解決にはつながりません。
現に何年も前からこういった問題が取り上げられていますが、解決に至っていません。

そういう時にはこうしましょう!
という解決法、逃げ道を作ってあげることも大事なことではないでしょうか。

止めさせても保証はしない?

今のコロナウィルスの状況で起きていることですが、
営業「自粛」の要請をしても、その補償は一切行われないとなると
「気持ちはわかるけど、仕事がなくなったら生活していけないんです」
という人たちはどうすれば良いのか。

自粛はしても経済を止めない方法を考えなければ。

ここまで追い詰められてる状況でも、
国が強制的に止めさせることはまだ難しい、ということですね。

私は生体販売についても同じようなことが言えると思うのです。
ここまで追い詰められても、国が、強制力を持って
生体販売を止めさせることはできないと思われます。
法律が変わらない限り難しいですね。
一般の私たちにできることは法改正の際にパブリックコメントや署名をすること。

ブリーダーも生体販売をしていますし、
保護団体も「手数料」など最低限の料金をもらっています。
質の悪いショップだと、生体代はタダ同然にして
ワクチン代や販売後のドッグフードの定期購買契約料をとるように
しているところもあるようです。そうなると、どこまでを
生体販売として規制するのかの線引きも難しいかと思いました。

何れにしても、不幸な犬猫が1頭でも減っていくように
なって行って欲しいと思っています。

犬猫

Posted by kyotako

1つ星 (3 投票, 平均: 1.00 / 1)
読み込み中...