消えていくものにこそ価値がある

書評, 犬猫, 生きもの

生きているとはどういうことか

生きものとそうでないものの違い

簡単なようでとても難しいこの問いに答えてくれたのが
この福岡伸一博士の名著『動的平衡』です。

生きていることとは川の流れのようなものであり、
変わらないために、変わりづづけている

私たちの体を作っている細胞は、
どんどん古いものが捨てられ、新しく作り出されており、
だいたい数ヶ月で全部入れ替わってしまうのだそうです。
「お久しぶり!」どころか、「初めまして!」なのだ。
いや、それを言うなら、自分自身の細胞も入れ替わっている。

まるで禅問答のような話ですが、これこそが生きものの真実
壊れてしまう前に自ら壊して新しく作っていくことで
その鮮度を維持しているのが生きている状態なのです。

この本を読んだ時、本当に感動しました
いろんな人に絶対にお勧めしたい一冊です。

この本を読むと、
「コラーゲンだけ一生懸命摂っても仕方ないよね」とか
「水素水?絶対無意味でしょ」ということもすぐにわかるようになります。
いわゆる、エセ科学に騙されにくくなります。
生きものを学ぶ上での必修科目と言っても過言ではないと思います。

「ホメオスタシス」もこの動的平衡に含まれています。
ホメオスタシスとは
体温が高くなってきたら汗をかいたりして体温を下げるとか
体を一定に保とうとする働きのことですね。

何よりこの福岡ハカセの文章がウェットに富み非常に面白く
素人にもわかりやすいんです。

分厚くてもあっという間に読み終えることができます。

消えていくものにこそ価値がある

知り合いの方に花を贈りたい

誕生日、お祝い事、プロポーズ、いろんなシーンでお花を贈ることがあると思います。

最近はプリザーブドフラワーと言って
半永久的に残るお花のプレゼントも
流行っているようですが。

実際、もらってみると、埃がかぶったり、置き場所に困ったり
引越しの際の荷物になったり・・・。
せっかくいただいたものとなると処分するのも困りますよね。

生花は(ドライフラワーにすることもできますけど)枯れてなくなります。
でもだからこその価値、美しさ、儚さもある、ということですね。

意外と「残ること」が足かせになることもあるんですよね。
(プリザーブドフラワーも嫌いじゃないですけどね!
あくまでもそういう一面もありますよね!ということ。)

これからの時代はまさに「生きもの」

ライブ(生配信)サービス急増

最近、英語の勉強のためにLIVEMEというアプリを入れました。
さらに、SPOONというアプリで英語のチャットも発見し、重宝しています。
どちらもライブを売りにしていて、アーカイブが残らないのです。
よく教えてくれるそのヒトはその時間のその時にしか現れないので。
(ヒト検索の時代!)
人気講師の講義みたいなものですね。
ちなみに最近は駅前留学ならぬ、スマホ前・パソコン前留学らしいですよ。
そして何より通信料のみ!生の英語!

そうなるとアーカイブが残るペリスコープやYouTube、
買っておいた本なんかはどうしても後で読む、後で見るになりがちですね。

「積ん読」とか「置き勉」やりませんですか?私、よくやります。

残っていくものは後回しにされる。消えゆくものこそ価値がある。
これが今回学んだ大きなことです。

本文と写真は全く関係ありません。

可処分時間、可処分精神、何を優先しますか?

少し前まで、ビジネスは可処分所得の奪い合いだと言われていました。
時代は変遷し、ネットが普及し始めると、スマホを見る時間の方が多くなり、
今度は自由になる時間の奪い合い、可処分時間の奪い合いの時代になりました。

そして今は、
「どういう考え方に基づいて行動するか」
「誰に賛同するか」
という「精神」の奪い合いの時代だと言われています。

本文と写真は関係ありません。
テレビ、ラジオ以外に、
YouTube、ライブ配信(イチナナ、LIVE ME)
Spoon、Periscope
などなど、多くのメディアがある中で

どのメディアの、誰の配信を優先するか?
ということに最近よく悩む、考えるようになりました。
その時の気分や状況、立場によっても当然変わってきますけれど。

本当に<可処分精神><ヒト検索><保存がきかないものの価値>を感じる日々です。

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Posted by kyotako

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