健康とは何か

2019年10月19日犬猫, 生きもの

生きものは数字では計れない

常に変化し、変わらないようにしている

昨日、動的平衡の紹介においても書きましたが、
生きているというのは流れている川のように常に変化しているものです。

移植手術した後に拒絶反応が起きる場合がありますね。
自分の体に「異物」が入ったと認識し、それを追い出そうとする働きです。
それによって命を落としてしまうこともあるくらい、とても怖いことです。

ご飯を食べてそのまま吸収してしまうと、
同じように拒絶反応が起きてしまいます。
起きないようにするにはどうするか。
元の生きものとしての情報がなくなるくらい粉々にしてしまうのです。

昔の人は
心臓が悪い人は他の動物の心臓を、
腎臓が悪ければ他の動物の腎臓を
食べれば良くなると信じていた頃もありました。

でも今はもう、そうではないことがわかっています。

つまり、コラーゲンを一生懸命食べても、
コラーゲンを構成するアミノ酸まで一旦バラバラにされてしまいます。
それの一部はまたコラーゲンを作る原料にもなるかもしれませんが
可能性は低いかもしれません。

体を一定に保とうとする

ホメオスタシス

スポーツをしたり、気温が高くなった時、
体が熱くなってくるのを冷やすために汗が出ます。
体温だけにとどまらず、生きものはその体の様々なものを
一定に保つための機能が備わっています。
それがホメオスタシスです。

なので体を酸性にするとか、アルカリ性にするとか、
そのようなことは起きません。

ラクトフェリン

牛乳の10倍！

先日、友人が「ラクトフェリンが牛乳の４倍」
という商品を見せてくれました。

ラクトフェリンは哺乳類の初乳に含まれる
免疫力と密接に関わる重要な成分です。

調べてみました。

ラクトフェリン含有量（100ml当たり）

牛乳　２０mg
ヒト２００mg（初乳では600mg）

はい。ヒトの勝ち。４倍入れても８０mgにしかならない。

嘘ではないけれど騙されますよね。

信じて購入した消費者の気持ち＜＜＜＜売り上げ

なんてことだ。本当に怖い。

健康を追いかけるのは「ブーム」なの？

いつ始まり、いつ終わるのか

健康食品やサプリメントが毎年のように登場し、
薬局だけに留まらず、コンビニやスーパー、
ネットでも手軽に買えるようになりました。

にもかかわらず病気が減らないのは、、、。

さらに、昭和の時代からずーっと、今に至るまで
「今は健康ブーム」
と言われていて「今」っていつからいつまでやねん！
と突っ込みたくなるくらいですが。
いつの時代にも健康を追いかけている人たちが一定数いるんですね。
（そろそろ本当に健康に追いついてもいい頃かと思うのですが。。。）
健康を気にしてこだわるのはとてもいいことだと思いますが
人にそれを押し付けたり、やりすぎたりすることは良くないですね。

また、そう言う人ほど科学的根拠に乏しい情報ソースしかもたれていないから
より、信憑性が薄くなってしまうのですね。

健康とは何か

健康にこだわりすぎる方が生きづらくなる。

完全に健康であるということの方が少ないのではなかろうか。
誰しもどこかに不調を感じ、

毎日完璧な食事、完璧な運動、完璧な睡眠をとって
生きている人の方が少数派ではないしょうか。

つつけばどこか、不健康（な生活）が出てくる仕組みになっている。
そこを逐一言われるような、そんな息苦しい生活を送るなら、、、。

運動も、食事も、睡眠も。
うん、適当がちょうどいい。
不調を感じる前に、ちょーっと気にして行くくらいに
とどめておいた方がどうやら良さそうな気がしてきました。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます（日本WHO協会訳）」