パピヨンをふかぼり。

犬猫

犬種について勝手にマニアックに深堀りするコーナー

犬が好きだから犬のことを書く

今日はリクエストにお答えしてパピヨン特集です!

anicom人気犬種ランキング2019では
18位にランクインしていますね!

マリーアントワネットをはじめ、
中世貴族の寵愛を受けただけあって
その華やかな容姿と明るい性格が特徴の素晴らしい犬種です。

例のごとく、犬種の特性は他のサイトをググればいっぱい出てきますから
そうじゃないところにクローズアップしてお届けいたします。

ペットショップであまり見かけない犬種

「人気のわりに(ショップでは)見かけない犬種」
の代表かもしれません。

元ショップ店員として、
なんでショップで見かけないのか?
「パピヨンの魅力と特性」
と合わせて書いていこうと思います。

原因その1 品揃えの限界

ショップのケージ数は限られていますから、用意できる犬種も有限です。
ホームセンターにテナントとして入っている業者さんなら
せいぜい20ケージくらいではないでしょうか。

人気上位10犬種+性別とカラバリ、猫
で20ケージはすぐ埋まってしまいます。
最近ミックス犬も出てきてしまったので
純血種はよりいっそう追いやられてる感があります。

ミニピン、ペキニーズ、ジャックラッセル、イタグレ、、、
ランキング20位前後の犬種は同じ境遇ですね。
「あーうん、ケージ数に余裕があったら入れたいよね・・・」
(今ちょっとジャックラッセルがちょっと人気。原価が安いからかな?)

ケージ数が40くらいあるショップくらいじゃないと
なかなかお目にかかれないかもしれません。

私はできるだけたくさんの犬種の魅力に触れたい!知りたい!
と思いますし、多様性があった方が絶対いいと思うんですけど。

原因その2 原価

もう一つの要因は原価です。ビジネスですもんね。
実際、他の人気犬種(チワワ、ダックス)と原価はあまり変わりません。

さらに言うと、
ショップの仕入れのほとんどはオークションなので、
高くても仕入れなければならない(顧客の注文など)
競合が1社でもあると、出品数が少ない犬種の原価は跳ね上がります。

一方、売りやすいのはやっぱり人気犬種の方になるので
同じ原価を払うなら、より人気犬種の方に流れやすいということになってしまいます。

原因その3 容姿

パピヨン最大の魅力は、その容姿。
特に、犬種名の由来となった耳の飾り毛にあると言っても過言ではありません。

ところが、この飾り毛、子犬の頃はほとんど見られないんです。

もちろんお手入れや個体差もあると思いますが、
子犬の段階でどこまで立派になるかが読めないんです。

「大人になれば立派な飾り毛が出てくると思うんですけどね・・・」
セールストークとしては弱すぎですね。
ここがショップにおけるパピヨンの弱点になっているところです。

ちなみに、耳が立って蝶のように見えるからパピヨンといい、
垂れ耳になる場合は蛾を意味するファレンと呼ぶそうです。
どっちにしてもなんか風雅ですね〜♫

原因その4 性格

パピヨンはその歴史も古く、明るく元気で活発な犬種です。
「The愛玩犬」ですね。
定年を迎えた高齢のご夫婦なんかが飼われると
家の中がパッと明るく華やかになってオススメしたいところです。

しかし、(本当に!)残念ながら、

ショップの狭いケージの中で元気で活発なパピヨンは

「落ち着きがない犬種」として見られてしまいがち。
極端な言い方をすると、愛玩犬は
ワガママだったり、やきもちを焼いたりして、人の心を動かすのが本職。

バシッ!としつけてコントロールしたいのであれば
他にもっといい犬種はいっぱいいます。

聞き分けがよく、全く迷惑をかけず、おとなしく待っているようでは
むしろ愛玩犬失格です。

この、「おとなしい犬至上主義」はよくない風潮ですよね。
逆に言うと「そうではない特性」を受け入れる余裕が
人としても社会としてもなくなってきているのかも知れません。

犬種の特性、多様性を無くし、否定し、平坦化、均一化してしまいます。
しつけ教室において、どの犬種も同じメニューである方がおかしいと思います。
ソリ犬にはソリ犬の、番犬には番犬の、愛玩犬には愛玩犬の特性がありますから。
それぞれの育て方、しつけ方が違う方が普通だと思います。

犬種とは見え目だけのものではないのです。
これを増長させているのは今のペットショップの販売展開スタイルに他ありません。

ペットショップという土俵で戦う勝負

犬種によって有利・不利が大きく影響

これはショップの致命的欠陥であると思います。
犬の魅力はガラス越しの見た目だけではない!
んです。
特にパピヨンはショップという土俵で勝負するには不利な要素が多すぎます。
これまで書いてきたように、
パピヨンの長所である容姿や性格が全てマイナスに働いてしまうんです。

ショップは「売っているところ」になってしまっていますね。
どこかのテレビやネットでその犬種を知ってからショップに来るという。

犬猫の魅力をしっかり伝えられるような場所でも
あってほしいと思います。

できれば、ペットショップではなく、ドッグランやオフ会などで
実際に飼われている方にその犬の特性や魅力を聞いてもらった方が
有益で確実な情報が得られると思います。



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Posted by kyotako

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