カンタ!ティモール

国づくり

カンタ!ティモール

毎年夏になるとヒロシマ、ナガサキの原爆のこと、戦争のこと。いろんな番組や番組が行われ、「戦争を風化させない」「忘れてはいけない」と報じられますね。
もちろん、もう、過去の話。2022年は戦後77年となるそうです。

それ以来、日本はどことも戦争をしていません。これは評価するべきだと思います。平和とは素晴らしいことです。

この東ティモール独立の話は1970年代から2000年代の初めまで続いていたもので、まさに、私が生ていた間に実際に起こっていたことでした。3人に1人が亡くなるという壮絶な内戦、、というか独立を阻止するための一方的な蹂躙、虐殺。
こんなことが起こっていたなんて今まで知らなかった、というのが一番ショックでした。
そして日本は東ティモールの人たちの独立を阻止し弾圧するインドネシアを支持し続けていたということも。

知らなかった、、、

 

この映画を見ると、インドネシア軍を憎く思ってしまう。なんて最低な、非道な。
でも、すぐ、思い直す。いやいや、そうじゃないんだったと。

報復や憎しみはまた戦争を生むだけ。
ティモールの人たちは散々自分たちを蹂躙してきたインドネシア軍に対して、報復をせず、許して解放しました。
自分の愛する人や家族を殺した人を、許せますか??戦争だから仕方ないですか?
いやー、、、できない。できないよ。。。

 

やっぱり、戦争そもそもそれを無くしていくようにしないと。
一旦戦争が始まってしまったら、誰が悪い、彼が悪いって話じゃなくなってしまう。。。

 

生々しい戦禍の跡が残る東ティモールで生き残った人たちは貧しいながらも生き生きと生活している。
時々映る子供達の笑顔に救われました。
当然のようにみんな裸足だし。貧しさが映像からにじみ出ていました。
それでもみんな笑顔で歌を歌ってる。くだらない冗談を言って笑いあってる。
人間の原点を見ているような気がした。

文化が進んで、便利になって、いいこともたくさんあっただろうけど、それと引き換えに何か大切なものを知らないうちに失っているような気持ちになりました。
こんな平和な国で若者の死因の第一位が自殺となってしまってる日本は、いったい何が起きているんだ。
日本はヒロシマ、ナガサキで同じような無差別大量殺戮を経験しているから、わかるはず。
映画の中で彼らのうちの1人が言ってました。
考えさせられますね。

さらに、今も、この今もです。どこかで、こういう内戦、戦争は起こっているということ。
ロシア・ウクライナの話も最近ではほとんどニュースになっていませんよね。
この東ティモールの時もそうですが、取り上げられるニュースのボリュームは公平平等ではありません。
日本はインドネシアを支持していましたから、あんまり東ティモールのことをいうと都合が悪くなる人たちが多かったんでしょう。
今は幸い、インターネットがあります。情報も取捨選択ができます。

まだ全国各地で上映会が行われています。映画を見て感銘を受けた方がまた上映会を行うという良い連鎖が続いているようです。多くの人に観てもらいたい。機会があれば是非。

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Posted by kyotako

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