山羊と羊をふかぼり

犬猫, 生きもの

犬に次いで古い家畜たち

犬の前に彼らを知ろう!

はじめは牧羊犬をふかぼりする予定でしたけど、

それよりも前に、
そもそも羊って何?
ってところからふかぼりをしていきましょう!

羊とセットで思いつくのはヤギ。
牧羊犬はいるのに、牧ヤギ犬って聞かないな?って思いません?

羊とヤギは犬に次いで古くから家畜として
飼われていた動物。似て非なる彼らについて
ふかぼりしてみましょう!

山羊
  • miya – miya’s file, first uploaded to ja-wikipedia, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1356216による
  • ウシ科ヤギ亜科ヤギ属
  • 紀元前9千年半ば南東アナトリアのタウルス山脈南麓で家畜化
  • 山地に住む
  • 草以外にも木の葉や芽を食べる
  • 少数頭で住む
  • 好奇心旺盛で活発
  • 乳製品、肉、革

  • パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16818
  • ウシ科ヤギ亜科ヒツジ属
  • 紀元前7千年頃古代メソポタミアで家畜化
  • 平地に住む
  • 草だけを好んで食べる
  • 群れを作って暮らす
  • 温厚で従順
  • 脂と毛(ウール)

山の羊と言うだけあって、
比較的高いところに住んで、木の芽なども食べ、
少数頭で暮らすのがヤギですね。
家畜化もヤギの方が先。
数軒で暮らす程度ならヤギで十分だったのが、

より痩せた、広大な乾燥地帯に進出し、
たくさん飼育して肉(脂肪)や毛など
お金になるものを
得るには羊が向いていたんですね。

牧ヤギ犬がいない理由、わかってきましたね。

以下、wikipediaヒツジの項より引用

ヒツジを家畜化するにあたって最も重要だったのは、
脂肪と毛であったと考えられている。
肉や乳、皮の利用はヤギが優れ、
家畜化は1000-2000年程度先行していた。
しかし山岳や砂漠、ステップなど乾燥地帯に暮らす遊牧民にとって、
重要な栄養素である脂肪はヤギからは充分に得ることができず、
現代でもヒツジの脂肪が最良の栄養源である。
他の地域で脂肪摂取の主流となっているブタは、
こうした厳しい環境下での飼育に適さず、
宗教的にも忌避されている。
こうした乾燥と酷寒の地域では
尾や臀部に脂肪を蓄える品種が重視されている。
それぞれ、脂尾羊、脂臀羊と分類される。

話はそれますが、以前私が勤めていたホームセンターでは
過去にはヤギも扱いがありました。
※ヤギを販売するには家畜商の資格が必要になります。

仕入れたヤギがずいぶんお腹が大きいなぁと
担当者と話ししてたらある日突然の出産。
その後、親子一緒に無事買われていかれましたが
びっくりしましたねぇ。

日本でも田舎では雑草駆除用に飼う人がぼちぼちいるようです。

世界を変えていった遊牧民

広大で痩せた土地への進出

これまで、白い大きな護畜用犬種
レトリーバー&マスチフなどで度々登場してきた
マジャール人やバスク人。
世界を渡り歩き、文化の交流、犬の移動をしてきた
遊牧民や騎馬民族たちは、家畜としてまずヒツジを選んだ
理由はしみったれた雑草程度しか生えないような
痩せた広大な土地でも比較的育てやすいからだ。
その点においては他のどの家畜を差し置いても優秀。

 

 

肉について

ヒツジに軍配

先述のwikipediaでは
「肉や乳、皮の利用はヤギが優れ」
とありますがどうなんでしょう?肉に関しては疑問です。

保存や調理技術が発達した現代、美味しいものは流通します。

日本でも、ヤギ、ヒツジを食べる文化がありますが、
ヤギは沖縄の一部だけに対して、
北海道のいわゆるジンギスカンは全国区と言ってもいい。

ミルクについて

ヤギの方が主流

犬猫業界では牛乳は乳糖不耐症があるのでご法度。
代わりにあるのはヤギミルクだ。

人用もある

ただ、ヒツジだってミルクは出すはず。
けど全くと言っていいほど流通していない。。
何か理由があるのかな

羊乳を扱うサイトを発見しました。
松山農場物語
ヤギに比べて脂肪とたんぱく質が豊富な分、普通に飲むより
チーズとか加工の方が向く!ということになったのかもしれません。

羊はちゃんとミルクも採取できてチーズも作れるので
これには該当しないと思いますが、豚のミルクがなぜないのか、
興味深いサイトがありました。

豚乳(ミルク)はどんな味?どうして人に飲まれないのか?

また、羊やヤギのミルクを使ってチーズやバターを作る文化もありますよね!

起源と歴史

やはりメソポタミア

ヒツジの祖先はモンゴル、インド、西アジア、地中海ですが、
家畜化はやはりメソポタミアに集まってきたようですね。
というか当時、文明と呼べるものがそこにしかなかったのであれば
いろんな始まりがそこに集中するのが当たり前ですよね。

「紀元前2000年ごろのバビロニアは
ウールと穀物と植物油の三大産物によって繁栄した」
wikipediaより

紀元前8000年頃の遺跡、Jarmoで、
彼らがヤギ、、そしてを家畜化した証拠があると書かれています。
'There is evidence that they had domesticated goats, sheep and dogs.’

カタツムリも食べてたの・・・?汗
'Snail shells are also abundant. '

私が気になるのは、モンゴルやインド、西アジアより、
メソポタミアに羊を連れてきたのは誰なんだ?ということ。

同時代に存在した、騎馬遊牧民族

フルリ人
  • メソポタミアの北東西にいた民族
  • 「北方から」移住してきたらしい。(確かではない)
  • フルリ人が住んでいたと考えられるイシュワの国名は「馬の国」を意味する
古代騎馬民族で有名なスキタイは紀元前900年頃なので
このフルリ人の方がずっと古くからいた騎馬民族なんですね。

もう、お分かりでしょう。こうなってくると、
馬の歴史も密接に関わってくることになって来るんです。。。

犬を追いかけていったら、ヤギ&羊にたどり着き、
それを追っていくと馬のことも考えていかなければならない。

ヒトを介して家畜と呼ばれる動物がみんな繋がっていくんです。
こういうのがまた、面白いんです!
でも、、芋づる式に大変になっていくよー!!!泣

家畜とヒトをざっくり整理

犬、羊、馬

諸説あるのは当然として、

ヒトが最初に家畜化を行ったのは、犬。
だいたい4万年前〜2万年前の間と言われている。もっと古いとする説もある。
当時は狩猟生活が中心。
みんなが想像するような原始人のような生活で、
犬が狩りの助けになっていたのでしょう。

次に家畜化されたのがヤギ、そして羊。
紀元前9千年とか7千年くらいの頃。
その後、豚や牛の家畜化もあって、、、

馬は紀元前4千年頃。
家畜化された動物の中では
意外と?遅いというのが知られている。

wikipedia家畜化に表ができているので
見ていただくと面白いと思う。

犬猫, 生きもの

Posted by kyotako

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