自然農と馬の飼育

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自然農と馬の飼育

動物王国のような場所を作るべく、活動と発信をしています。
動物王国をふかぼり

北海道で90歳を超えるベテランの博労がいる。
自身も馬を育てて70年以上だという。

その人の馬の飼い方を見せてもらった。
乾草ロールをどーんとおいてほぼほぼ放置。

「なぁんもしねぇ方が楽でいいに決まってんべ」

ロールの周りは馬の糞尿と食べ残した乾草でぐっちゃぐちゃ。
もう糞の上に糞が重なり元々の土は見えない。
ご飯を食べにそこに馬が集まり、食べながら糞尿を積んでいくからだ。

近年言われるアニマルウェルフェアの観点からすると批判が集まりそうだ。
実際、近隣からそういう意見を言われたこともいっぱいあるらしい。

しかし、老人はいう。
「なぁに言ってんだ、みんな昔はこうして飼ってたんだべ」

関東をはじめ、多くの馬飼育施設では、毎日馬房掃除するのが普通だ。
ボロ(馬糞)とおしっこで汚れた藁は一ヶ所に集められ、いわゆる、たい肥置き場になる。
しかし、ただそこに積んでおいただけでは良いたい肥にはならない。
適度に水分を足しながら、毎日天地返しをする。これがかなりの重労働なのだ。

老人曰く、それを、全部馬たちにやらせているのがこのスタイルだと。

昼夜放牧で馬房を使わないから10頭いても食事する場所は1ヶ所。
糞尿は自動的にここに集まる。
毎日馬たちが尿を足し、踏みつけて攪拌する。

実際、この老人のところから出るたい肥はかなりの良品で農家さんからの評価も高い。

この老人の飼育方法は「引き算」で成り立っている。できるだけやらない。手をかけない。
そりゃあそうだ、便利な機械も安価なシステムもない昔の人はそんなに余裕はなかったはずだから。

農業と似ているなと思いました。
機械で耕すがために土壌生物にダメージが入り、栄養が悪くなるから肥料を与え、農薬を使う。
足し算で成り立っている慣行農法と、引き算で成り立つ自然農。
どちらがいいかはその人が選べばいい。

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Posted by kyotako

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