ヤギの学校

国づくり, 生きもの

ヤギの学校

ヤギについて学ぼう

こんにちは!きょうたです。
動物王国のような場所を作りたいと日々活動しています。
動物王国をふかぼり

世界を旅したムツさんが言ってました。
どんな荒れたひどい痩せた土地であっても、そこで暮らす人たちはいて、
みんなヤギと羊を飼っていた。彼らはしみったれたコケのような雑草や木の皮、
根などを食べて粘り強く生きることができる素晴らしい家畜だ。

なるべく早い段階で迎えたいと思っている家畜の一つがヤギです。

迎える前に牧場や飼っている人のところに行って
色々教えてもらいたいなーと思っていたところ、

ヤギの学校 飼育勉強会

行くしかないじゃないですか!こんなの!
後で聞いた話ですと、学校は各地で開催されるものの、
このむつざわ町でのヤギキャンプフェスは今回初めての試みとのこと!

ラッキーすぎる。

道の駅むつざわ

やる気を見せて朝9時開園に間に合うタイミングで行ってみる。
場所となるUJackむつざわオートキャンプ場は
道の駅むつざわから徒歩3分のところ。

見るからに出来たばかりのめちゃめちゃ新しく綺麗な建物。
農産物直売所の他に、温泉施設やレンタルルームも完備。


養鶏、卵の品質や価格のチェックも欠かしません。

午前中は獣医さんによる座学講義

午前中は道の駅に併設されたレンタルルーム、つどいのハコで
近藤獣医による座学講義が行われました。

搾乳機の一部を使って鼓腸症の応急処置を

いや、面白いですね。よく知られているようで全く知らない。

  • 蹄が偶数(鯨偶蹄目)ウシ科ヤギ属の動物
  • 胃が複数ある反芻動物
  • 1胃から4胃まで役割がそれぞれ違う
  • 反芻することで胃の中のphを適正に保つ唾液はアルカリ、胃酸は酸
  • 重曹を食べさせてphをコントロールする
  • 歯は下あごにしかなく、上あごは硬い歯茎のような構造
  • 糞は黒色の小さい粒粒
  • 口蹄疫の症状が出にくい
  • フィラリアに感染する!腰が麻痺する症状が出る

草を食べるイメージですが、木の葉(枯葉も)や皮も
好んで食べるのだそうです。

胃が四つ


そう、彼らは胃が四つもあるんだ。
そして蹄が二つに別れている、偶蹄目(ぐうていもく)

同じ草食動物でも、馬は蹄が一つだし、胃も私たちと同じく一つ。

なんでその蹄(指)の数で種類を分けようとしたのだろう?
他に分類するために注目するところはなかったのか。

そしてなんと言っても複数の胃反芻

第一胃は一番大きく、ここが食べた植物たちの発酵タンクなんだそう。
食べたものをより細かく、撹拌する場所。
微生物たちが最も活躍する場所になるので、カビや雑菌、腐敗が始まると
途端に体調を壊し、最悪、命を落とすことになる。

もっとよく勉強するべきだなと思いましたが、
どうやら、「胃」で消化だけでなく、発酵や栄養・水分の吸収も行われ、
まるで私たちの「腸」が行なっているような働きが見られるのです。

→胃でそれをやっちゃったら腸はどうなる???
謎は深まるばかり。


秋は発情期。この時期のオスは臭くて気が荒い。
けどこの一太郎はめちゃくちゃ温厚だった。

食べさせすぎ、あげすぎに注意

1日中食べてばかりいるイメージのヤギたちですが、
その食事はとても重要。時に、命取りになることも多いそうで。

キャベツや大根などアブラナ科の野菜を与えすぎると
硝酸塩中毒シュウ酸中毒になってしまうそう。菜の花畑に放すことは厳禁。

また、放牧前にそこにある植生を調べてからにしないと、
毒草を食べて中毒死することもあるらしい。

・レンゲツツジ・アジサイ・ナンテン・シャクナゲ・キョウチクトウ
・チョウセンアサガオ・イヌホオズキ・・・など

イヌホオズキに至っては牛の死亡例が数例あるほどの猛毒らしい。
古民家近くに咲いているのを見かけたなぁ。。。

これはそこらに生えてる草の種類についても勉強しないと
おいそれと除草用にフリーにすることは危険極まりないですなぁ。

実地授業

午後はヤギを前にしての今井氏の講義。
今井氏は全国でヤギの学校講演を行う、ヤギ界のレジェンド。

 

検温(体温)や爪の切り方、分娩の話などヤギを前にして
貴重な話をたくさん聞くことができました。

ヤギを飼う以前は羊を飼っていたそうです。
羊はやはりその毛があるせいで、高温多湿の日本では飼育が向かない。
北海道や長野であればまだ良いけれども。
さらに、ヤギに比べて臆病で人に慣れにくいとのこと!
うーんやっぱり面白いなぁ。

飼うならザーネン種が良い?

お話を聞く前は小柄でペットになりそうな、
芝ヤギ、トカラヤギが可愛くていいかなーと思っていたのですが。

芝ヤギやトカラヤギは、万が一手放そうと思っても、需要がありません。

ミルクも取れないし、肉にしても小さすぎて価値はない。
また、犬猫に比べて単価が低く、
雑種化や近親交配などの問題も多いらしい。
犬猫ほど話題にも問題にもされにくいですが、実際、
飼いきれなくなって捨てられるヤギたちの問題はあるそうです。

日本ザーネン種であれば、ミルクを取ることもできるし、
最悪、肉にしてもお金になるので引き取り手はある。

血統書がついて管理された個体であれば繁殖の道も十分にある。

ヤギって一回の出産で3頭4頭生まれることもあるんですって!
乳頭が2つしかないのに。そうなったら人口授乳しかないですよね。
里親募集のヤギが出るのもそう言う理由なのかもしれません。

まとめ:ポイント3つ

1.相談、診察を行なってくれる獣医さんがいること
2.脱柵して農作物を食べてしまったり、事故が起きる。
近隣の人たちの理解を得るようにする
3.小学校に置いて、子供達に育ててもらうようにするとヤギの社会性が育つ

学校のシステムは時に冷たく、無機質だ。
その時の担任や校長先生に理解があっても、
学年が代わり、クラス替えがあり、転勤になることもある。
そうすると10年、15年、ヤギを一生学校で面倒見ます!
と約束できないのが現状だ。

やはり、なんかあった時には実家に返せる「保険」がないと。
そう言う場所になってあげられればいいですね。

餌やり、掃除など日々の世話は当然必要になるものの、
その委託料やミルク、子ヤギなどによる収入があり、
お年寄りの副業としてはかなり割りがいいものだと仰っていました。
何より、犬猫同様、ペットして、家族として、可愛くて癒されますよ!と
それでお金が入るんだったら万々歳じゃあないですか。
どうせ飼うならヤギがいいと思いますけどねぇーと今井氏は言ってました。

国づくり, 生きもの

Posted by kyotako

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