暑さ耐性をふかぼり

犬猫

暑さ耐性をふかぼり

熱中症対策は大事!

前回に引き続き、暑さに対する犬の耐性をふかぼりします。
繰り返しますが、暑さに強いから対策なんてしなくていいよ!
では決してありません。

ここ数年の暑さははっきり言って異常です。
ヒトもペットも熱中症対策をしっかりとるようにしましょう!

The heat of the last few years has been extremely unusual.
Let’s take measures against heat stroke for both humans and pets!
过去几年的高温异常罕见。 让我们采取预防人类和宠物中暑的措施!
지난 몇 년간의 열기는 극도로 이례적이었습니다. 인간도 애완 동물도 열사병 대책을합시다!

ความร้อนแรงในช่วงไม่กี่ปีที่ผ่านมาถือเป็นเรื่องผิดปกติอย่างมาก
มาใช้มาตรการป้องกันโรคลมแดดทั้งมนุษย์และสัตว์เลี้ยงกันเถอะ!

Panas dalam beberapa tahun terakhir sangat tidak biasa. Mari kita ambil tindakan melawan serangan panas untuk manusia dan hewan peliharaan!

東京進出

以前、北海道にあったムツゴロウ動物王国が
東京都あきる野市に進出したことがありました。2004年のことです。

オープンとなった2004年の関東は記録的な猛暑になりました。
当時動物王国には
サモエド、セントバーナード、ニューファンドランド、
そして今回話題のバーニーズもいました。
どれも、寒い国原産の犬たちです。

その時に今回と同じような意見が寄せられました。
「北海道からクソ暑い東京に動物たちを連れてくるなんて!」

北海道から来たスタッフ(人間)に
「かわいそうだ!」
という声が一つも上がらなかったのは残念ですが。

結局熱中症で倒れた動物やスタッフはいませんでした。
もちろん、空調を効かせた建物や日陰、プールなどを用意したり
対策もたくさん取りましたけれども。

私たち哺乳類にはある程度の暑さ、寒さに耐えうる機能と環境変化に対する
優れた順応性があるのです。
それを示す良い例だったと思います。

恒温動物

イヌは家畜であり、数万年前からの人類の友です。
人類はフィジカルこそ他の動物に劣るものの、
その知恵を使ってはるかアフリカからユーラシア大陸を横断し、
ベーリング海を超え、アメリカ大陸の南端にまで達することになりました。

グレートジャーニー

そのどのシーンに置いてもヒトにどこまでもついて行って
世界中に広まったのがイヌです。
数千種と言われる哺乳類の中で、ヒトに次いで
最も環境順応力の高い動物と言っていいと思います。

日本の気候と日本の犬たち

日本には昔から四季があり、
凍えるような寒さ(冬)と、うだるような多湿の暑さ(夏)
両方に耐えうるスペックがないと生きていけません。

そんな過酷な環境に耐えるイヌたちは
一体どんな姿でどんな機能を備えているのか。


柴犬や秋田犬のような日本犬たち。

彼らの毛の構造はダブルコート(2層構造)になっているんですね。

外側は硬く、コシのあるオーバーコートで覆われ、
内側にはふわふわしたアンダーコートが密集して生えています。
夏はアンダーコートだけが抜け、風通しをよくする一方で
オーバーコートの内側に空気の層(断熱材)を作ることで
暑さ、寒さの両方に耐えられるようになっているんです!

では、今回話題となっているバーニーズはと言うと、
そう、日本犬と同じダブルコートなのです。

寒い国が原産国というイメージに引っ張られがちですが、
条件はわさお君とさほど変わらないということになります。

Bouldernavigator – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15399756による

柴犬や秋田犬が暑さに弱くてかわいそう!
という話はあんまり聞かないですよね。。。

ひと昔前なら、柴や秋田なら外でも飼えるでしょ!
って思っていましたけど、ここ何年かの暑さはちょっと異常ですよね。
「古い日本家屋は風通しがよくなっていて・・・」
→風通しでどうにかなる暑さレベルじゃないぞ!

気候、文化、環境も時代によって変わってきているということですね。

私は秋田も柴犬も、できたら屋内で飼った方がいいと思います。

ヘアレスドッグの存在

動物王国には生まれつき被毛がない、メキシカンヘアレスドッグがいました。

毛がモコモコの他の犬種に比べて、いかにも涼しそうに見えますが、

彼らは汗をかけないので、肌が露出しているからといって
ヒトのように涼しくなるわけではありません。

むしろ直射日光が肌に刺し込み、暑さにめちゃくちゃ弱いんです。

改めて、私たちが帽子や日傘を刺して直射日光を避けることが
いかに重要かというのを知らしめてくれました。

ポイントは湿度?

バーニーズマウンテンドッグのふるさと、ジュネーブの気温をみてみました。

気温は33℃。真夏日です。スイスも夏は暑いんですね!
ただ!注目は湿度です!

湿度42%

だいぶカラッとしていますよね!

湿度が低ければ
イヌたちはパンティングで体温を下げることが可能です。

日本の夏のように湿度が高いと、
水分が蒸発しないのでうまく体温調整ができません。

冷房も大事ですが、同時に湿度を下げて風を起こすことも必要。

扇風機大好き

人間が暑くて口呼吸をするようですとだいぶ暑さに参っている状態ですが、
イヌは汗をかく代わりにやっていますから。
ちょっと興奮して体温が上がってもハァハァします。

ここもまた
パンティング=口呼吸=暑さでへばってる
と勘違いしている人も多い。
※本当に参っているケースもあるけど。

口呼吸しているからへばってる、
毛で覆われているから暑さに弱い、
寒い国の犬種だから暑さに弱い、

というのはちょっと早計かもしれません。正しい知識を身につけよう。

犬猫

Posted by kyotako

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